第6話 ナスカレー
「なあ、博大お前…マジか…」
「それ以上言うなよ…殺◯ぞ…」
「いや、真顔でそういうこと言うなよ。」
「ヴィラン意識してみたわ。」
「そういう問題じゃなくてさ、コントロール。クソじゃん。」
「運動神経ないもん。仕方ないじゃん。」
「運動神経ないとかのレベルじゃなかったよな。」
「いや聞いてくれよ。俺だってさ本気で投げようとせずに力を込めなかったらコントロールは出来る訳よ。けどな、力入れて投げたら必然的にああなるじゃん。」
「ならねえよ。」
「おい、次昼休みだぞ!やったなあ!」
「話逸らすなよ、おい。」
「一時間目数学、二時間目化学、三時間目日本史、四時間目体育、飯が進むわ。くうー!腹へった!」
「まあ、それはそう。」
「お前弁当?」
「あ、弁当今日無いわ。」
「じゃあ、食堂で食おうぜ。」
「そうだな、はじめての食堂だわ。」
「うわー、俺も弁当持って来なかったら良かったー。」
「ばかめ。」
食堂に行くことになった。学校の食堂っていうのは本当にお手軽価格で助かる。ラーメン一杯にしても300円で食える。値上げする前のスガ◯ヤかってぐらいだ。
そして、俺と若林は早々と更衣室で着替えを終わらして俺は教室に弁当を取りに戻った。
女子はもうすでに着替えを終えて昼食を摂っていた。
「あの体育の先生超美人だったよね!」
「悔しいけど認めざるを得ないわ。」
「た、高瀬くんの体育終わりの姿…うっ!」
体育の先生が超美人らしい。是非お目にかかりたいものだ。
そして手嶋、お前ヤバイ。
そして弁当をとって俺は若林と合流した。
「おっせえわ!」
「うっせえわみたいに言うな。それにそんなに遅くないだろ。」
食堂に着くと衝撃の光景を目の当たりにした。
「オイオイオイ…」
「こんなん聞いてねえよ…」
「人多すぎだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「人口密度えぐ。」
「博大は席を取っといてくれ、俺は急いで食券を買ってあの行列に並ぶ。先食っててもいいから、けど俺が食い終わるの待っててくれよな!」
「わかった!頑張れ!」
「おう!」
席探す…っていっても席あるか?
席、席、席、ないねえ。
お、あそこの先生達が食ってるとこ空きそうだ。近くで張るか…
よし、空いた!
着席!
獲ったどー!!
さて飯だ。若林は…待たなくていいか。先食っていいって言ってたし。
「さてさて、今日のお昼は何だ。」
「平本くん?」
「え?高瀬?」
「隣いいかな?」
「おお、いいぞ。」
正面の席空いてるし若林の分は大丈夫か。
「あ、ありがとう!」
「高瀬も食堂だったのか。」
「いや、平本くんたちが食堂に行くの見えて、それでついて来た感じかな…」
「え…」
「あ!ストーカーとかじゃなくて、一緒に食べたいなあって…今までは女の子としか食べられなかったから…友達と食べたいなあって…」
贅沢な悩みだなぁ。仕方のない悩みなのだろうが。
「別にいいから、食べよう。」
「そうだね。けど、若林くん来てないけど…」
「大丈夫だよ、先食っていいって言ってたから。」
「そうなんだ、じゃあ食べるね。」
「さて、今日のメインディッシュは…コロッケかい。ハンバーグとかさ、焼き肉とかなかった?」
「フフ…」
「えぇ、何で笑ってんの?」
「いや、表情が一瞬にして変わったの面白いなって…フフ…」
「そこかい。」
こうして俺と高瀬は談笑しながら食事をした。話すのに集中してたせいか箸があまり進んでいなかった。10分くらいした頃だろうか、若林が戻ってきた。
「博大ー、俺ナスカレーにしたわ!」
「あ…」
「あれ、高瀬?おいー、博大いつの間に高瀬とイチャイチャする仲になったんだよ。」
「何?お前嫉妬してんの?なあ、若林。」
「え?嫉妬して欲しいの?え?博大?」
「え、えと、あの!平本くんに付き合ってもらってるだけだから!」
「え、そうなの?」
「いや、違うだろ。普通に仲がいいから一緒に食ってんだ。」
「ふーん、まあいいや。俺も混ざるぜ。」
「あ、あの、僕移動しようか?」
「んー、ふぃんーひにゃふへひーよ。(訳)(移動しなくていいよ)」
「きったねえな。飲み込んでから言えや。まあ、若林の言う通り移動しなくていいし、一緒に食おう。」
「あ…ありがとう!」
全く良いリアクションしてくれるぜ!
こんなにも人に喜ばれたことあったか?
いや、無いね。
何か俺が何かやったわけでもないのに、嬉しいわ。
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更新しましたよ。
学校の課題…キツイ!!
やべえ…
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