お城はでっかいどーーーー!王様と対面デス!

お城ーーーー!!!!!!



私達は、王家主催のお茶会に出席いするため王都に来ました!

いやー流石はセフィリト王国の首都だね!お城がでっかいのよ!?ネズミーランドの10倍はでかいね!(多分)


フィリアス公爵領も貿易で発展してたけど、昔の長崎みたいな感じで他国の文化が入り交じっていたのと比べて、純洋風な城や街並みだと、旅行に来た醍醐味見たいに感じるね!

(旅行じゃ無くお茶会に来たけど)


お城に入ると更に奥には城門が見えて2回も城門をくぐったよ!馬車から降りると、私はおのぼりさん見たいにキョロキョロ辺りを見渡した。


「シオン、余りキョロキョロすると転んでしまうよ?」


お父様が声を掛けて手を繋いでくれた。するとー


「ようこそお出でくださいました」


王子自ら出迎えてくれた。ん?隣には王女様も居たよ!王女様は私に駆け寄ると空いてる手を取り、御会いしたかったです!と、言ってくれた。ふっふっふ、ういやつめ。


「私もまた会いたかったです!また遊びましょう」


王女様は何度も首を縦に振り、もちろんですわ!と頷いた。


「さて、まずは国王に会いに行くか」


お父様は心底嫌な顔で歩きだした。何ですとーーー!いきなしラスボスに会いにいくの?えっえっ、ちょっまっt・・・どんどん歩いて行くお父様。

なんやかんやで王様の謁見の間に着きました!後ろには王子様と王女様もいるよ!ぎぎぎっーと重く大きな扉が開き足を踏み入れる。


「久しいなカインよ」


入った瞬間に王様から声が掛かる。お父様と・・・似ている?20代の若い王様と王妃様が居たよ!


「久しぶりだな!では、挨拶も済んだし帰るわ」


!?


お父様はきびすを返して帰ろうとした。お父様ーーー!!!!王様にそんな口や態度を取ったら処刑されちゃうよーーーー!!!!処刑を回避しようとしている私の苦労を無にしないでーーーー!!!!私は対応出来ずアワアワしているとすぐに呼び止められた。


「まてまてまてーーーい!そんな態度を取るな。お前の娘の方が立場を理解しているってどういう事だよ!」


なんと、王様からノリ突っ込みが来たよ!


「何故呼ばれたかわかっているからだ。すぐにバカな事を言う前に帰りたいのだ!!!!」


深い溜め息と共に、王様は周りの者達を謁見の間から出て行かせ、王様、王妃、王子、王女、お父様、私だけになった。


「さて、余り時間も無いしさっそく本題に入ろうか。この前の判別の儀式で我が子達が50年ぶりに光の属性適正が出た。王族では150年ぶりらしい。しかし、この子達が言うには自分達には光属性は無く、光の精霊が授けてくれたと言う。そして、光の精霊の契約者は同じ年齢の女の子で、判別の儀式では全属性適正と言う前代未聞のハイスペック持ちだと言う。どこまで本当なんだ?」


「お前の目は節穴か!シオンの光の精霊が見えないのか?」


私には光さんがプカプカと付いて廻っていた。


「見えているよ。でも、当事者から事実確認を取らないとね」


「良く言う。既に手の者に調べさせていたろう?だから1ヶ月も経って呼んだだろう?」


おおぉ、流石はお父様。そうだったのか!?


「ふふっふ、シオンそんなキラキラした目で見ないでくれ。照れてしまうよ♪」


私を見てデレていたお父様に、王様はキモっと吹き出す。


「オイ!ゼイン!キモいとはなんだ!この天使の前では皆がこうなるのだ!」


王様の名前、ゼインって言うんだ。あれ?お父様に似ている?

私が首を捻ると王妃様が教えてくれた。


「あらあら、カイン公爵は娘さんに教えていないのかしら?シオンちゃん、この人とカイン公爵は兄弟なのよ♪」


Σ(Д゜;/)/ええぇーーー!!!


聞いてないよーーーーー!!!!


「はぁ、こんなのと兄弟なんて知られたく無かったのに・・・」

( ´Д`)

「ひどっ!王様に酷くない?」


なんか凄くノリが軽くなってきたなー!?


「そろそろ、話を戻すわね。お察しの通り、シオンちゃんとうちの子、アイオスと婚約させたいの」


おお、流石は王妃様!何の脈絡も無く話を戻したね!


「だが断る!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


おおぅ、お父様よ。そんな力いっぱい断わらなくても・・・


「悪いが、王命の決定事項だ。冗談では無い。シオンちゃんを他国に取られる訳にはいかないからな!」


「貴様・・・!」


お父様が歯軋りする。お父様・・・そんなに私の事を!?


「貴様が、我がマイ天使!シオンを【ちゃん】付けで呼ぶなーー!!!!」


えええぇぇぇ!!!!

そっちデスかーー!!!!


「ええい!貴様はいつまで話を折るのだ!?進まないではないか!」


お父様がぼそりと、わざとだと言ったのは聞かなかった事にしよう。


「シオン嬢が全属性適正で、光の精霊と契約までしているのだ!その重大性はわかるだろう!」


私が他国や心無い貴族に嫁げば大変な事になるのは間違い無いのはわかる。わかるけど─


「だが、娘のシオンの気持ちはどうなる!?」


お父様が食い下がる。


「貴族の婚姻の意味を、わからないお前では無いだろう?」


それでもお父様は引き下がらない。すると─


「お待ち下さい。父上、途中から口を出すのをお許し下さい。」


王子が口を出してきた。


「うむ、言いたい事があるなら言いなさい。お前にも関係のある事だしな」

「ありがとうございます!シオン嬢、僕・・私との婚約は嫌ですか?」


王子の真っ直ぐな瞳に目を離す事が出来ず、答える。


「嫌と言われれば嫌です。でも王子が嫌いとかでは無く、まだ婚約とか考えられないからです」


私は素直に答えた。


「そうですか。私は一目見てシオン嬢の事が好きになりました。光さんと一緒に遊んだのもとっても楽しかった。妹のイーリスも貴方の事が大好きになり、儀式から戻ってからはいつまた会えるかとあなたの話ばかりでした」


王子の告白に目を見張る。


「私は貴女と婚約出来ると凄く嬉しい。イーリスも初めて心を許せる友達が出来て感謝しています。でも、このまま婚約しては、貴女の秘密を盾に無理矢理婚約した見たいで私も嫌です!だから─」


王子の提案はこうだ、このままではお互いに適当な婚約者をあてがわれる。そこで、シオン婚約者候補筆頭にして成人までにシオンの心が向かなければ婚約は無しにすると言う者だった。


「確かに悪くない提案だ。このままではシオンに悪い羽虫が集まってくる。王子の婚約候補・・筆頭なら多少の虫除けにはぴったしだな」


お父様も納得したようだ。取り合えず代案も無いし、それで手を打とうと王様も妥協した。でも─


「僕は絶対にシオンを振り向かせて見せるからね」

「絶対にお兄様とシオンをくっ付けて見せますわ」


と、王子と王女が耳元で意志表明をしたのだった。

ゆ、油断出来ないよー!(泣)


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

【後書き】

愚者の声

「この国大丈夫かいな?」

シオン

「あなたに心配されるなんて、確かに終わりですわね」

愚者の声

「酷くない!?」

シオン

「あら?あなたに何が出来て?」

愚者の声

「消費税を払っているぞ!」


えっへん♪


シオン

哀れみの目


愚者の声

「・・・・あれ?」

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