第107話 第五話 その28 やったか!?やったかお!?
「ちゅんすけええええええええええええええええーーーーーーーー!さくらじまああああああアアアアアアアアアアアアア!」
ゼロ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「ユイパイセーーーーーーーーーーーーーン♡!」
パチコーーーン!!!!
火ッ!!!!!!
ズドゥゴオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!
恐ろしい程の高性能火薬並みの大爆発!
いや!
最初は大爆発というより、腹に響くような地響き!大地震まで引き起こしそうなほどの重低音の大爆発音!!!
ダイオウの頭部やや後方、胴体の前寄りを中心にほぼ全体!
大爆炎に包まれた!
爆人石を核とし炎の精霊石が燃焼エネルギーを、風の精霊石が酸素を供給するちゅん助特製の爆人石弾地雷群は火災旋風、いいや爆発旋風と呼ぶべき大爆災を起こし、巨大すぎる火柱が竜巻状に舞い上がって行く!
側溝に落とし込んだ蓋どころか、側溝の壁その物を吹き飛ばし破壊しながら爆発が広がって行く!下手すると10m以上も離れているのに、ちゅん助の潜むエリアまでの破壊を心配するほどのレベルだった!!!
ドガーーーーーーーーーーーガガガガガ!!!!!
バシュバシュバシュ!!!!
稲妻マッハの勢いで文字通り爆散する短剣が、ダイオウの体を次々と突き抜けていく!
「ギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!」
「こらああああああああああ!」
「打ち合わせと合図がちがーーーーーーーーーーう!」
俺は爆風にふっ飛ばされ転がり!転がり!
横転!後転!爆風に吹き飛ばされながら叫んだ!
しかし、合図こそ違えどこれ以上ない!
というドンピシャのタイミングで側溝から大爆炎が上がったのだ!
ガチガチガチーーーン!
一本の短剣は上方へ吹き飛ばされず跳弾となってなんと!ちゅん助へと向かった!
「ひえ~~!!!だおー!」
ヒュイーン!
咄嗟にちゅん助は上体を反らし、所謂マトリッ〇ス避け!
顔面の直真上をなめるように短剣がすっ飛んでいく!
ゴオオオオ!
さらに爆風!
「ぐあああ!飛ばされるうう!」
必死になって彼には絶壁に等しい側溝の壁をよじ登る!
ボウワッーーーー!
最後に爆炎!
ちゅん助の後頭部を焦がし側溝を走り抜けていく!
「あひーーーー!し、しぬううう~~!」
「ブワチャチャチャチャチャ!だおーーーーー!」
火事場の馬鹿力か?
上昇気流となった爆風に押されたか?
火だるまになりかけたちゅん助が勢いよく側溝から飛び出した!
「あちゃちゃちゃちゃあああああああああああああああああアアアアアアアアアア!!!!」
地面で狂ったように転げ回って後頭部の火災の消火を試みる。
「あちゃちゃちゃちゃああああ!」
「もう少しで焼き鳥だお!」
「って誰が鳥やねん!」
後頭部を激しく焦がしたように見えるちゅん助であったが一人ボケ突っ込みしてるところを見るとなんとか命拾いはしているらしい!
俺は慌ててちゅん助に駆け寄ると残り火を消した。
「大丈夫かッ!ちゅん助!」
「前門の爆炎!後門のグソク!」
「なんとか生き残ったお!それより奴は!ダイオウは!」
言われて俺達二人の目線がダイオウに移った。
ダイオウの下半分は、ほぼほぼ吹き飛ばされ、頭部は完全に炎に包まれている!
胴体と頭部は完全に分断されダイオウはその形状を全く保っていなかった!
まさしく残骸!
まさに残骸!
魔王が居た部分を含んだエリアは最も損傷が激しい!
灰色グソクどもの色は灰でなく真っ黒こげ!
まさに消し炭へと変貌を遂げていた!
「やったかお!?」
「やったか!?」
「おいこらやめろ!」
「おいこらやめるお!」
周りの灰色達の動きが変わった!明らかに統制が取れていないバラバラの動き!
次々に戦闘を止めていく!
これは!
ひょっとするとひょっとするかもしれん!
やれたのか!?
やったのか!?
俺達は顔を見合わせた!
徐々に煙が晴れていく!
「やったか!?」
「やったかお!?」
「おいこらやめるお!」
「おいこらやめろ!」
辺りに静けさが帰ってきたような気がした…
プレッシャーが消えている!?
「お前なんだよ~!」
「ユイパイセ~ンとか!」
「なんだ!?真面目にやれよ!」
「はあ?桜島といったら由衣パイセンだろうが!」
「こどおじブヒ野郎はポニーテール後輩の夢しか見ない!の主人公だお!」
「あの状況で!?そういうことするっ!?」
「そっけない態度がたまらんおにゃのこなんだおw」
「ちゅんすけえ~!」
「そんな事より見ろやイズサン!」
「やったンゴ~wやったンゴ~wわしの爆人石弾地雷群!」
「思い知ったかお!クッソ蟲ざまあああああああああw」
「ゴッドボルケーノちゅん助と呼んでくれだお!」
「こ~れが!ダンゴムシスレイヤーちゅん助様の実力じゃあああい!」
「どんなもんじゃあああ!しゃおらっ~www!」
「ぱわげいざ~!ぱわげいざ~!」
自画自賛!
ちゅん助が地面を殴りつける様なr格好をして跳ね回る!が、もちろんエネルギー弾の様な物は一切出ていない…
まさに自画自賛!
しかし、それが許される位ドンピシャのタイミングで地雷が炸裂したのだ!
頭部やや後方での爆発
やや遅れた!?
そう思っていたが、逆にこれが効いたかも知れない!
奴が展開する魔法障壁に指向性があるとしたならば、下方、しかもやや後方からの大爆炎!これに即座に対応できたとは思えない。
なにしろ、あの時の奴はもう少しで俺を完全に捕らえる寸前、あのタイミングならば絶対に前方の、目の前の、目前の俺に注力していたはずなのだ!
「やった…」
ドサッ
俺は安堵感からか、疲労からか、急に脚に力が入らず尻もちをついた。
第五話
その28 やったか!?やったかお!?
終わり
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