第56話 手土産はなに?

妻のお友達のAさんに週末自宅でバーベキューするから来ないかとお誘いがあった。

僕はバーベキューは大好きだし、Aさんのことも知っていたため二つ返事でOKした。


そのバーベキューでは僕たち夫婦のほかに4家族が集まるもので、それぞれ食材担当やら飲み物担当などを役割分担して時間に集まることとなった。


僕たち夫婦はAさん夫婦と一緒にバーベキューセットの準備、つまり火起こしの担当になった。


前置きが長くなったが、問題はその火起こしではなく、僕たちが何を持ってバーベキューに行くかということだ。


ほかの家族は食材や飲み物を持参するが、僕たちは火起こし部隊のため、手ぶらになってしまう。


手ぶらで行くのはいかがなものかと妻と話し合いになった。


「Aにお菓子持っていけばいいよね。」


『え?お菓子?』


「手ぶらで行くのもアレだし、Aの自宅を貸してもらってやるんだからAに何か持っていかないと。」


『手ぶらで行くのがアレだってのはわかるけど、Aにだけ持っていくのおかしくない?』


「なにが?」


『みんなで集まってバーベキューするんだから、みんなで食べられる何かを持っていくのがベターでしょ?』


「うちらは火起こし担当なんだから食材とか持っていかなくていいの。とりあえずAに渡して、Aがそれをみんなに分け与えるならいいけど、うちらがわざわざみんなで食べようって渡す必要はない。」


『みんなで集まってバーベキューするんだからみんなで食べられるやつ持っていこうよ。Aにだけ渡すのは変。』


「窓口がAっていうだけで、みんなで食べられるやつ買ってくよそりゃ。」


『さっきそういう言い方じゃなかったよね。Aにだけお土産みたいに渡すって言ってたよね。』


「そんなこと言ってないから。」


『とりあえずみんなで食べようって持っていく方がいいよ。果物とかどう?』


「果物いいね。」



表現が下手で申し訳ないのですが、これは妻と久々の言い合いになりまして、果物を買っていくと決めたあとにも、お互い文句をぐちぐち言い合っておりました。


もっと大喧嘩っぽく書きたかったのですが、こんな稚拙な文章になってしまいお恥ずかしい限りです。


質問:手土産はなに?

結論:バーベキューは結局コロナ感染者数の増加により中止になりました。

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