第52話 勉強したくない?

僕はそんなに頭が良くない。

でも別に馬鹿ではない。

勉強は出来ないけど、IQは高いみたいなそんな人間だと思っている。←それが馬鹿?


妻はそこそこ頭が良い。 

ただ、なぞなぞとかヒラメキクイズみたいなものは弱い。



僕の職場には研修制度が充実していて、会社のお金で勉強できる。

それは半強制的なもので、会社に勉強しやがれと言われるようなものなのだ。


勉強ができない僕は、決して頭が悪いわけではないのだ。IQは高いのだから。

じゃあなんで勉強できないのか。



答えは簡単、勉強をしたくないからである。



シャーペンを持って問題を解きたくない。暗記してやろうと思いながら活字を見たくない。復習とか絶対無理。


勉強をしたくなくて逃げた結果、勉強ができなくなったのである。


そんな人間が会社に入ってから勉強しろと言われてもとてもとてもやる気が出ない。

全然やる気が起きない。


僕は夏休みの宿題は溜めに溜めて最終日に泣きながらやる人間で、妻は2週間程度で終わらせて残りは予習復習する人間だ。


今回の研修での勉強もこうなる。


『勉強やりたくねー』


「コツコツやればいいじゃん。」


『コツコツもクソもあるか。やりたくねーんだこっちは。』


「お金もらって勉強できるんだから羨ましいけどなー。」


『勉強が嫌いな人間はいるの。いくら仕事でも勉強する仕事は拒絶するの。』


「馬鹿なんだから勉強しな。」


『馬鹿でもいいから勉強したくねー。』


「珍しく馬鹿であることを認めてるし。」


『馬鹿でいいよほんと。勉強とかもう無理よ。このまま勉強しないと仕事辞めなきゃいけなくなっても勉強しないわ。』


「馬鹿なこと言ってないで勉強しろ。」


『あー、それも勉強したくなくなるやつよ。』


「なにが?」


『勉強しろってやつ。勉強する気もないけど、勉強しろって言われるとさらにやる気無くすわ。』


「小学生かお前は。」


『なんかいい方法ない?』


「ん?」


『やる気が出るいい方法。』


「じゃあご褒美やろか?」


『ほー。なんですか?』


「勉強を1時間やるごとに500円!」


『おっ、まじ?2時間で1,000円?』


「そう。もちろん私の前でね。」


『おっけーおっけー。はじめまーす。』



小遣い制で金がないことを利用した勉強法を編み出した妻であった。



質問:勉強したくない?

結論:勉強お小遣い制はその2時間で終わり、あとは自力で頑張りました。もう勉強したくない!

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