第41話 保険を見直したい?
僕がもしあの世に行ってしまった時、莫大な資産が妻と息子に遺される。
と、いいなぁ。
独身の時は保険というものに無関心でさほど興味もなかった。しかし、家族、すなわち守るものができると保険の重要性が高まってくる。
僕が働けなくなった時にどれほど保障されるのか、それは息子の人生をも左右しかねない重要な問題なのである。
僕が働けなくなったから息子を大学に行かせられないとか、高校を辞めてすぐに働いてくれとか、習い事をさせられないとか、そんな無責任なことは絶対にしてはいけないと思っている。
僕の実家が貧乏で、兄妹が4人いて、金銭面を心配してた僕と兄が親に迷惑かけまいと必死でバイトして自分の学費を稼いでいたあんな思いを息子にはしてほしくない。
それが親の務めだ。
それが親の責務だ。
だから僕にもしものことがあったら息子に負担をかけてしまう。
そのために入るのだ。保険に。
とりあえず保険の見積もりを取ることにした。
保険のお姉さんが自宅に来てくれて、説明をひと通り受け、悩んだ。
た、高い。
年間○○万円?
え?
毎月ドライバー(ゴルフのクラブ)が買えるけど。毎週ステーキ食えるけど。
・・・。
妻と相談することにした。
「あなたが働けなくなっても私がいる。あなたと息子くらいなら私の給料だけで養っていける。だからそんなに不安にならないで。保険はあくまでもしもの時のためだから最低限のもの入っていればいいの。そうすればもっと安くなるでしょ。」
『ほんとだ。安くなった。』
「生命保険だってこんな高くなくていいよ。あなたがいなくなったあと息子と私で贅沢な生活をしたいわけじゃないんだし。」
『そっかー。』
「はい。これくらいかな。これなら家計も圧迫しないよ。」
『わかった。ありがとう!』
僕は気付いた。
これ、僕より妻がいなくなった時の方がやばくね?
質問:保険を見直したい?
結論:妻がいなくなったら我が家はいろいろと崩壊する恐れがある。保険は大事。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます