第22話 ペットを飼いたい!
僕は大の動物好きである。
幼い頃から様々な種類のペットを飼育してきた。
ゆえに、家中をペットで埋め尽くしたい願望を持っている。
しかし、それを良しとしない者がひとり。
そう、妻である。
妻は幼い頃に犬を飼っていたことがあるものの、妻の父が知り合いからもらってきたから飼っていたというだけで妻が動物を飼いたいと言ったことは一度もないそうである。
息子が産まれ、数ヶ月経ったある日のこと。
『ペット飼いたい。』
「ダメ。」
『なんで』
「私が嫌いだから。」
『妻は世話しなくていい。全部僕がやる。』
「見るのもやだ。」
『それは慣れて。』
「無理。」
『小さいペットにする。』
「たとえば?」
『んー、ハムスターとか?』
「ハムスターは大学の時に〇〇の授業で〇〇してたからあの時のこと思い出すからやだ。」
『なるほど。壮絶な授業ですね。亀は?』
「亀は臭いからやだ。」
『臭いもしなくて妻の目にも入らないペット・・・。』
「そんなのいないでしょ。諦めな。」
『ハッ!蟻!』
「そんなん飼って楽しいか!?」
『たしかに!』
「そんな無理に飼わなくていいじゃん。命を預かるって大変なことだよ?」
『うーん。今まで動物を飼う時はその子が寿命で亡くなるまで一生懸命お世話してたから生半可な気持ちじゃないんだけどな。』
「ペットはペットでもおしゃれな動物ならいいよ?」
『ついさっきまで命を預かるとか真面目なこと言ってた人のセリフとは思えんな。』
「すいません。」
『臭いもしなくておしゃれ・・・。あっ。』
その一ヶ月後、我が家にカクレクマノミが来ましたとさ。(ディズニーのファインディングニモに出てきたニモです。)
質問:ペットを飼いたい!
結論:お魚は癒されますね〜。妻もたいそう気に入っていました。
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