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受付を済ませ、事前に調べた「男性は混雑時、立つ又は外で待つ」を守り、祐也と順番を待つ。
「みんなお腹大きいね! 陽花もあんなに大きくなるのかな?!」
なんて浮かれている祐也。
「まだ分からないよ。でもここに居るなら大きくなって欲しいね!」
そういつも通りのお腹に手を当ててみる。
明るく嬉しそうな祐也を見ていると少し安心する。
「私たちだけでもいい。ここに居るなら喜んであげよう!」そう決心すると名前が呼ばれる。
「23番の方 1番にお入りください」
私たちは扉を開けた。
「あ、旦那さんですか? また後で呼びますので廊下でお待ちください。」
50代ぐらいだろうか?男の先生の声。
「あ。はい…」と俯き廊下へ戻る祐也の背を見守り、椅子に座る。
「陽花さんですね? 問診票に妊娠検査と丸がされていましたが、検査薬は使いましたか?」
「いえ。 生理がちょうど1週間遅れているのと、一昨日から吐き気があって。 正直、怖くて不安で。検査薬は使えませんでした。」
「大丈夫ですよ! そういう方もいらっしゃいます。まずは検査をしてみましょう。看護師が案内します。 山口さん、検査の準備お願い。」
私だけじゃないと知り少し肩の荷が降りた。
看護師に案内をされ診察台に乗る。もちろん初めてだ。
「それでは機械入れていきますね?力抜いててください」
カーテンの奥から先程の男の先生の声がした。
「え、男の人がやるの?!」驚くと同時に目の前のモニターに小さな丸い物が映し出された。
「あー!モニターに丸いの見えるかな? うん。サイズもいい感じ。 おめでとうございます。」
私は正真正銘の妊婦だった。
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