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プロポーズの返事は断る理由なんてない。

むしろ嬉しくて嬉しくて。

「私でよければよろしくお願いします!」

「これからもずっとよろしく!」

そうやり取りをし、再び歩き出す。


「順番さえ違えばもっと素直に…」なんて思う。

妊娠が嫌な訳じゃない。

祐也と家族になる。私の大きな夢が叶う。

左手に光る幸せと体調不良を交互に考えていた。


家に着き、荷物に手をつけることなく病院を探した。

近所の産院。評価もいい。

「この病院どうかな?ここなら近いし私一人でも通えるかも。」

「陽花が行きたいと思うところでいいよ!それより産婦人科って男がついて行ってもいいのかな? 」


私も産婦人科に行ったことがない。

若い子が行く場所じゃないってイメージだった。

生理痛で通ってる子がいるって言ってたし…男の人はどうなんだろう。

産院のホームページを見ていると”立会い出産”と書いてある。

「祐也!立会い出産ってあるんだって! 男の人でも大丈夫みたいだよ。」

「よかったー! 最初から一緒に行ってもいいかな?でも平日か… 休めるように上司に言ってみる!」

「まだ妊娠とかは言わないで!! ちゃんと入籍とか先にしたい。 周りの目が怖いし…」

基本的には安定期になるまで公表しないと言うことすら知らなかった。

何なら”安定期”というフレーズもピンと来ない。

無知だった。妊娠と言うものは幸せな物としか知らなかった。


まだ妊娠してるかは分からない。

浮かれた気持ちと不安を胸に、妊娠について調べる。

「生理が1週間遅れていますか? 悪阻症状がありますか?」簡単に出来るチェックシートを1つずつ答えていく。

「悪阻」 なんて読むんだろ?

知らない事が多くて何から調べていいか分からない。

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