第3話 恵那の日常 その3

 家に戻った私は部屋を掃除機で清掃して、晩ご飯の準備を始める。

 今日のおかずは野菜炒めと餃子!

 キャベツをたっぷり使った野菜炒めで有る。餃子のキャベツと被ってしまうが気にしない!


「ご飯出来た!」

「まだ…、お姉ちゃんは帰ってくる時間では無いな…」


 私はお姉ちゃんが帰ってくるまでの間、取り込んだ洗濯物を畳む。


 ……


 洗濯物も畳み終わって、私は夕刊を読んでいると玄関の開く音がする。


「ただいま~」


「お帰りなさい。お姉ちゃん」


「うん。恵那ただいま」


「私が居ない間、何も無かった?」


「うん、何も無かったよ。お姉ちゃん!」


「そう。じゃあ…、着替えてくるね」


「その間にご飯、よそっておくね」


『いただきま~す』


 2人で食事前の挨拶をして、晩ご飯が始まる。

 お姉ちゃんは最初、野菜炒めから頬張る……


「はむ。うん。おいしい!」

「恵那も料理上手に成ったね……。最初の頃と比べれば、遙かに美味しいよ」

「私なんか、とっくに追い越されてしまったね…」


「そう。お姉ちゃん。嬉しいな~~」


「本当に上手に成った」

「やっぱり、毎日作っているだけの甲斐が有るね!」


「こうなったら、恵那に料理は全部任せちゃおうかな?」


「え~~、そんなお姉ちゃん…。たまにはお姉ちゃんも作ってよ~~」

「私だって、毎日作るの大変なんだから~~」


 私はお姉ちゃんにその様に言うけど……


「だって私……目玉焼きと炒り卵しか作れないも~ん」

「それでも良いなら作るよ…?」


「それでも,良いから作ってよ~」


「私だって、私だって、たまには……うっ。ううん、何でもない…」


「恵那……」


 すると、お姉ちゃんは考え出す。

 しばらくすると、お姉ちゃんは言葉を切り出す。


「分かった。お姉ちゃんもたまには晩ご飯作るよ。でも、期待しないでね!」


「お姉ちゃん!」


 お姉ちゃんは、私の言いたい事を気付いたみたい。


「ありがとう…」


 私はお姉ちゃんにお礼を言う。


「別にお礼を言う必要無いよ。恵那もたまには、お休み欲しいもんね!」


「気付いてくれて嬉しい!」


「そりゃ、お姉ちゃんですもん!」

「可愛い妹の事ぐらい直ぐ気付くわよ!」


「じゃあ、お願いね。たまで良いから!」


「まかせて!」


 こうして、お姉ちゃんも晩ご飯作りに協力してくれる事に成ったかな?

 その後は、お互いの近況を話し合って晩ご飯は進んでいった。

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