04.07.試着
この日、珍しく生理現象を伴わずに目を覚ました
何か食べたい……
だが両手両足を拘束され、下腹部には
「んんん」
なんとか抜け出そうとしたものの、結局、
「(おはよう、
「目覚ましが立たなかった」
そういいながら、来ていた服を脱ぎ捨て、エプロンを身に着ける。
目覚ましは立たないから……
「そろそろ寒くないか?」
「そうだな。温めてくれるか、
出かける予定もないし、このまま始めちゃってもいいかな
そう思った
「おはようございますー、
「お、おはよう、
「これはだな、ちょっと寒かったから温めてもらっただけで……」
「うーん、トイレ行ってから私も温めてもらいますー」
寝起きで頭がぼーっとしているのか、特に気に留めることもなくトイレへと向かう
「取り込み中のところ悪いが……」
「そのままで構わないから聞いてほしい」
いいのかな……、このままで……
「昨日言いそびれたけど、何とか間に合った。来週末はみんなであれを来て出かける」
「「あれって?」」
「実物を持ってくる」
ロフトから布らしきものを持ち出してきた
「ん」
ちょうどトイレから戻ってきた
「何ですかー、これ」
「ドレスっぽいな」
そう、
そして、
こんな物を着てこの時期に出かけられる場所といえば、ハロウィンの期間だけ大人の仮装も許されるあの場所しかないだろう。
「念の為試着を。合わなかったらすぐに直す」
「すげー、ぴったりだー」
「こんなエロいラプンツェルでいいのかな……」
色々と問題ありだ。フロント部分が編み上げになっているのだが、布と布の間がかなり離れていて乳輪が見えるすれすれの状態である。臍も丸出しで、透過率は低そうだがスカート部分はシースルーになっている。全裸のまま試着したため、大事なところが透け透け状態になってしまっているではないか。
パンツ対策が必須だな……
「これ……、すごいです……」
鏡を見つめて嬉しそうな表情を浮かべる
「魔法が解けかけているシンデレラという設定」
ところどころが円形にシースルーとなっていてドレスが消滅しかけている感じが出ているのだが、綺麗な足もパンツもほぼ丸見えだ。
こっちもパンツ対策をしないと駄目だろうな……
それにあの胸は……
そこに在るはずのない胸の谷間、下乳。そんなものまでシースルー部分から透けて見えてしまっている。
「やっぱり、大きい方がいいですよね……」
「そういうわけじゃ……。どうなってるのかなって思って……」
大きいのは他に有るから
「樹脂製の偽乳。我ながら上手くできた」
偽乳って……
確かによく出来てるな……
「なんで
「
「私だって嫌ですよ」
「心配ない。それは偽乳」
「うぅっ」
「あたいは
「そんな事しても直す時間がない。お胸丸出しで行けるなら好きにして。
「えっ、うん……」
これって、タイツだよね……
タイツで出歩けってこと?
それどころか股間がシースルーになってたり……
樹脂製の異物がついてたりとか……
「早く」
「タイツだと余計に目立つな……」
「そうですよね……。大丈夫でしょうか、これで……」
「うん……、無理だよ、こんなの……。何でタイツなのっ!」
「王子といったらタイツ。それに自信を持っていい。立派な勲章。皆んなに自慢したい」
自慢どころか滅茶滅茶恥ずかしいんだけど、これ……
「そうだな。周りの奴らに見せびらかしてやろうぜ!」
変質者みたいじゃん!
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