第4話 この世界の現状

原初の力の練習を続ける孝史

『う~ん、こんな物なのか?

切断って言う位だから、もっとスパーン!

って切れる物かと思ったんだけど』

切断の威力に若干の物足りなさを感じながらも、練習を続けていた


【それは、まだご主人様が原初の力に慣れていないのもあります。

無意識のうちにご主人様が力をセーブしているのです。

先程も申しましたが、原初の力とは始まりの力です。

発動時に、思いを載せて放つと威力も増します。】

原初の魔鳥たるファムは、当たり前で使えるが、まだ孝史は力を使いこなしていないのだ


【原初の翼には無限の可能性があります。

ご主人様に説明した能力は、時空、創造、鑑定と言いましたが、その一端にすぎません。

切断1つ取っても、ご主人様の創造力次第では、如何なるものでも切り裂けますし、鑑定では物の詳細や造られた時期等も見られる様になります。

その中でも創造は、ご主人様のイメージ次第で、どんな事象でも創りあげる事が出来ます。】

『ふ~ん、そうなんだ』

ファムの説明に、余りピンときていない孝史


【ただ、まだご主人様は原初の力に目覚めたばかりなので、創造は難しいかもしれません】

『そっか、おいおい使える様にして行こ………ん?』

ガサガサ

【ご主人様注文して下さい!何かが近づて来ます!】

ファムは音のする方を警戒しながら、

孝史へ注意を促す。


『ああ、直ぐに戦える様に備えておこう』

ファムに促されるままに、警戒しながら切断が使える様に手を振り上げる


ガサガサ

警戒する先から何かが近づて来る


ヴォ~~~~~!

姿を表したソレは、とても大きな鹿だった。

まだ向こうは此方に気付いていない様だ


【何で!この地域にソードディアが居るんですか!】

ファムは、本来現れない魔物を見て驚きを隠せないで叫んだ。

『どっどうゆう事だ?』

驚きながらも、何とか冷静になろうと質問する

【この辺りは、比較的弱い、ゴブリンやコボルトしか出ないんです!

ソードディアは、ここから山を2つ越えた、魔の森住む魔物なんです。

私が居ない間に、邪龍達の勢力が増してしまい、生態分布が変わってしまった様です。】

ファムは悔しそうにそう呟いた


『そうか……ファムが居ないだけで、そんなにも世界が変わってしまうのか……はっ!』

ファムの言葉に考えさせながら、ソードディアが此方に近づて来るのを察知した


『どちらにせよ、向こうはこっちの事気付いたみたいだ、戦うしかないのか、ほぼぶっつけ本番だけど……やるしかない!』

孝史は覚悟を決めた様だ


【はい!万全であれば、ソードディア如きに遅れは取りませんが、

まだ完全ではないので、ご主人様を精一杯フォローさせて頂きます!】

ファムも戦闘態勢になる


『来るぞ!』

孝史は何時でも切断が放てる様に身構える


ヴォ~~~~!!

ソードディアが勢いをつけてこちらに向かって来た。


【ソードディアは角にある刃で敵を切り払って来ますので、注意して下さい!ご主人様!補助します!】

ファムはそう言うと何かを唱えはじめた

【フィジカルアップ!!】

唱えた直後、孝史の身体が淡く光輝く


『うぉ!何だこの光は!』

突然の事に孝史は驚く

【原初の力で、ご主人様の身体強化を行いました。これで少しはソードディアに対抗出来ると思います!】

『わかった!やってみる!』

身体から力が湧き出てくる、高揚感に自然と声が大きくなり、振りかぶった腕に力が籠る

『切断!』

先制とばかりに、腕を振り下ろした


ヴォ~~~!

雄叫びを、あげながらこちらに向かって来るソードディアの角に向かって切断が放たれた


キン!!!

ソードディアの角に当たった、孝史の放った切断が甲高い音を上げて、弾かれてしまう


『何?!』

【ダメです!!ご主人様!!

ソードディアの角は生半可な攻撃など、

弾き飛ばしてしまいます!!狙うなら、

横に回り込んで首を狙って下さい!】


『わかった!やってみる!』

ファムに注意され、孝史はソードディアの側面に向かおうとする


ヴォ!

ソードディアが側面に向かおうとする孝史に、鋭い角を向ける


【ご主人様!!】

孝史に危険が迫り叫んだ

『ぐぅぅ!』

ファムが叫んだ時、孝史はファムの方を、無意識に向いてしまい、ソードディアの刃が右腕に深く突き刺さってしまった


『ガァ!クソォォ!』

刺された痛みにより、冷静さを失い、

ソードディアの刃を引き抜こうとする孝史

【引き抜いてはダメです!!

引き抜けば、腕を切り落とされます!!】

咄嗟の事態にも、冷静にファムが孝史に伝える

『じぁどうすれば良いんだ!』

引き抜く事も出来ず苛立ちがつのる

【そのまま、ソードディアの首を狙って下さい!!】

このチャンスを逃さないと、ファムは孝史に指示を出した


『(今の状態でやれるか?)クソォォ!!

切断!!!!』

言われるがままに、孝史はソードディアの首目掛け、渾身の力を込めて腕を振り下ろす


スパーン!!!!



ヴォォォォ~~~~!!!

ソードディアに放たれた切断が、首を切り裂き、断末魔の雄叫びを上げた



続く


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

第四話をお届けしました。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。

戦闘描写が下手ですいません。

文才無いのが、泣けてきます。

はじめのうちは、物語がすすんで行く予定です。

そのうちスピードアップして行くと思います。

そう書けると良いな………(涙)

感想、応援をお待ちしております。

物語を書く励みになります。

よろしくお願いします。











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