7話 追跡者と石
追跡者と石
「気づかれるとは意外ですね。ステルス迷彩も付けているのですが」
何? この気配! 現れた人より、人の気配が大量に詰まっているあの石が怖い! 何なんだよ、あの石は。中には、真井って人がいるのが分かるよ。でも反応的には死んでる? 解んなくなってくるよ。
「じゃあ、そこにある悪魔の死体をもらいますよ」
意志に悪魔の死体が吸い込まれる。そして、石には悪魔の気配が入り込んでいった。
「ではごきげんよう」
と二人は階段を上がっていった。
「なんだったんだろ? 今の人たち」
「とりあえず戦闘にならなくてよかったわ」
「うん、あの石、ヤバそうだったもんね」
「うん」
「そうだね~」
「おい!」
飯野さんが声をあげてくれたことで、僕と光は正気に戻った。あまりにも怖かったよ。あの石なんであんなものが……。
「真井はどこに行ったか知らないか?」
「そういえば、さっきから見てないわね」
「という事は、そういう事か!」
飯野さんがさっきの男たちを追いかけ、走り出す。僕たちも行かないと! 後の三人も追走してきて、
「何がどうしたの?」
「おそらくだが、あの石に真井は囚われたんだ」
「え! じゃあ」
「ああ、早く助け出すぞ!」
「ええ!」
式が驚いている、まあしょうがないね。海の中の都まで出てきたけど、足が速いね。
「あ、私たち、ここに、太陽神を探しに来たのよね? 雛! 頼んでいい?」
「わ、分かったよ」
「僕も行くよ!」
僕は、雛に付いて行ってみることにした。多分何か助けになると思って。
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