第19話
午前7時を回ったのを確認した大夢は、たまに連絡を入れている叔母さんに電話を掛けてみる事にした。
「…プルルプルル」
早速電話を掛けると、歩夢になっていた大夢の心臓がドクドクと早くなっている事が分かった。
「もしもし」
聞き慣れている叔母さんの声に、大夢は
「…ア、叔母さん俺、大(ヒロ)…歩夢だけど悪いけど母さんの住所教えてくれないかな?最近、物覚え酷くて忘れちゃったんだよね!」
大夢は、つい自分の名前を出してしまいそうになったが、咄嗟に嘘をついた事で何とかやり過ごす事が出来た。
「…あんた、歩夢かい!?姉さん(大夢、歩夢の母)から、亡くなったって聞いて…確か、位牌も姉さんの家に有る筈だけど!」
叔母さんからその言葉を聞いた、大夢は
〈…歩夢が亡くなった!…じゃあ、俺がさっき会ったアイツは一体誰なんだ!?〉
大夢の額から、ツ-っと汗が滴り落ちてきた。
ドクドク…電話越しでも、心臓の音が聞こえてしまうんでは無いかと言う程大夢は、放心状態に陥っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます