第5話
大夢は淳也から3万円を受け取り、淳也のICカ-ドの番号を自分のICカ-ドに入力しながら「淳也、お互いの身体を入れ換える時、二人で手を繋いで意志疎通するんだけど…大丈夫?」と、淳也とこういう事をするのは少し抵抗は有ったが、確認してみた。
淳也は「それも、気持ち悪いな(笑)でも、ま、仕方無いか。けど、余り強く俺の手握るなよ」と、苦笑いを浮かべながら返していた。
大夢の身体の中に、淳也のデ-タを確認した二人は人目を憚らず手を繋ぎ、意志疎通した。
その時、二人は一瞬意識が飛んだかと思ったらお互いの身体が入れ替わっていた。
「オ…おぅ!!」
大夢になった淳也は、声にならない言葉を発っしながら後退りした。
「そこに居るのは、オレ!?」
大夢は、淳也の言葉を遮るかの様に
「そうだよ。此れで、お互いの身体は入れ替わったけど、タイムリミットは 6時間 だからね。じゃ、淳也ナンパ頑張ってね」
と、不敵な笑みを浮かべながら答えていた。
「お…おぅ!有難うな、大夢」
と、言いながら淳也は大夢から離れていった。
どうやら、淳也はおぅが口癖らしい。
確か、この口癖は昔から変わって無い。
そんな事はどうでも良いが、淳也と別れた大夢は「ふ-ッ」と、溜め息を吐きながら自分の今までの人生を振り返っていた。
〈俺の、ジンセイって一体何なんだろうな…?〉
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