第4話

 「淳也の身体の中にも、ICチップが埋め込まれてるだろ?その、ICチップの番号を今から渡すICカ-ドに入力してこのカ-ドリ-ダ-に通す。そして、淳也のICカ-ドの番号を今度は俺のICカ-ドに入力する。すると、俺の身体の中に有るICチップが反応して、お互いの身体が入れ替わるっていう訳」

 「どう、理解した?」

 大夢は発達障害が今でもまだ完全には完治はして無かったが、自売りについて淳也に分かり易く説明してやった。

 

 話は、IC チップの件に変わるがこの世界では全人類にICチップが埋め込まれ、個人が判別されていた。

 これが、世の中の方針で全人類を監視する為の政策なのか分からないが、反発の声も多かった様だ。

 「…何となく、理解したけどお前になるのって良く良く考えると気持ち悪いな!」

 淳也は、そんな事を言いながら取り敢えず、大夢からIC カ-ドを受け取った。

 「…それじゃ、今渡したICカ-ドに淳也のICチップの番号を入力して貰って良い?その後、このカ-ドリ-ダ-に通したらそのIC カ-ドの番号を、今度は俺のICカ-ドに入力するから」

 淳也は「はいはい、分かりましたよ。つ-か、何かお前今、凄いイキイキしているぞ。施設にいた頃とは、まるで大違いだな!よっぽどこの仕事が楽しいんだな。今の、お前凄い良いぞ」

 と、予想外の言葉が返ってきた。

 淳也から初めて誉められた大夢は、少し照れた表情をしながら「…施設にいた頃も、こんな感じでいけたら良かったんだけど!」と言いながら、ICチップの番号を入力しカ-ドリ-ダ-に通した淳也のICカ-ドを受け取った。

 

 


 

 

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