第2話
両手両足を拘束されてくすぐられる、というのはどのような気分なのだろうか。
電気を消した暗い部屋で布団に包まり、煌々と光を放つスマホで、何度見たか分からない動画に羨望のまなざしを向けながら妄想してみる。
私がされるとしたら、上半身裸は勘弁して欲しい。
Tシャツと短パンで、大きくて柔らかいベッドの上で、大の字に拘束されてくすぐられてみたい。
くすぐるのは男の人でも女の人でもいい。
キレイな女の人か、格好いい男の人だとなおいい。
身動きの取れない私を、くすぐりながら言葉でもいじめて欲しい。
そのようなサービスが行われる店に行こうかと考えたことも何度かあるが、結局勇気が出ず、実現してはいない。
だからいつも動画を見て、妄想するだけ。
・・・彼氏、なるものができれば、この願望が満たされるチャンスもあるかもしれない。
いや、このような願望をさらけだしてもよいものなのだろうか。
28歳にもなってまともな恋愛経験のない私には分かるはずもない。
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