警察署内の極秘組織・パラサイト課。パラサイトの存在は世間に公表されていないため、その存在は謎に包まれている。パラサイトとは、まだ解明されていない未知の生物に、脳を乗っ取られた人間であり、赤い月を見ると本性を現す。
そこに所属している男性は、自らもパラサイトでありながら、日々激務をこなしていた。そんな男性のもとに、学校でパラサイトが発生したと連絡が入る。そこにいたのは、パラサイトとなった少女の姿だった。男性は少女を保護する。
しかし自宅にいた少女は、赤い月の夜にパラサイトの本性が目覚め、両親を食べて殺してしまう。男性は駆けつけた少女の家でそれを知る。そして、自分と少女がパラサイトになったのは、マントの男のせいだと気づく。男性も少女と同じく、パラサイトになったために、家族を殺してしまっていたのだ。
マントの男の情報を仕入れた男性は、男が隠れ蓑にしている企業に乗り込むのだが、そこに存在していたのは――。
パラサイトとして生きながら、その本性を抑え、なおも家族も自分の体も奪われた男への復讐心を持つ主人公が、とても切なかったです。
是非、御一読下さい。