第18話 ネクストステージ
あれから毎日、エリの部屋で勉強を重ねた。
相変わらず触らせてくれるのは太ももまで。胸はカラオケ以来触っていいとは言われない。
早くテストが終わってカラオケに行きたいなんて思うようになったのも当然、俺はエッチな姿で誘惑してくるエリにムラムラしすぎて欲求不満になっていたからだ。
そのムラムラした頭でエリとの交換条件をよくよく考えてみたら、国語のテストで俺が九十点以上を取る、というよりエリが八十点以上を取ることの方がはるかに価値があることに気づいた。
だから最近は自分の勉強よりもエリに教えることに集中していた。
明日は国語のテストだ。
今日はエリの太ももへのタッチもそこそこに二人で勉強をしていた。今もちろんエリの部屋にお邪魔している。
「明日はテストだねー。ワクミンばっちり?」
「まぁ、こんなに勉強してテストに臨んだことないからちょっと楽しみかな」
「へー、私いっつも勉強頑張ってるのに全然ダメだしー。ワクミンって頭いいんだね」
「そ、そんなこと、ないけど……」
「でも頭よくないと小説とか書けないよ?私は尊敬するなぁ」
エリはいつも俺を褒めてくれる。
そして俺はいつもすぐに調子にのるしエロいことを考える。
自分のことがわかっているからこそ、褒められても誘惑されても俺は自分をセーブしようとするのだが……
「ワクミン先生、これ、教えて?」
「う、うん……」
エリが近づくと、本当にいい香りがする。
それにタンクトップ姿は胸の谷間がバッチリだ。
毎日見ていても、見るたびに興奮する。
「ワクミン先生ー、おっぱいに目がいってますよー」
「あ、い、いや……ごめん、ちょっと気になって」
「じゃあ、今からやる問題集でちょっと勝負する?」
「勝負?いいけど」
エリは国語の問題集を二冊ずつ出してきて、ストップウォッチを用意した。
「三十分で点数がいい方が勝ちね!負けたら勝った方から罰ゲームにしよっか」
「い、いいのハンデとかなくて」
「あららー、さすが先生強気だねー。でもいいよ、私も自信あるから」
早速勝負が始まった。
わかる、わかるぞ。問題集の空欄がスラスラと埋まっていく。
俺は開始早々からどんどん問題が解ける自分に快感さえ覚えていた。
これは勝ったなと思っていたら、エリが話し出した。
「ねぇワクミン」
「な、なに?っていうか今は話したらダメだよ」
「私今ノーブラなんだー」
「!?」
俺は思わず横にいるエリを、いやエリの胸を凝視した。
ノーブラ、だと……?
結構薄いよねその服……
「あれ、ワクミンカンニングー?ダメだよ見たらー」
「い、いや……」
「私が負けたら、生でもいいかなぁ」
「生!?」
生、何が生なんだ?
俺が知っている生なんて、生麦生米生卵くらいだ。
しかしこの場合はもっと別の生、なのか……
生乳、いや生で……い、いやさすがにそれは飛躍しすぎか?
「ワクミン手が止まってるよー、負けちゃうよー?」
「あ、しまった……」
やられた。エリに誘惑されて俺の手が止まってしまった。
しかし生の正体が気になる。気になるからこそ勝たないといけないのに俺の頭が生という文字で支配されていく……
「はい、時間だよー」
「あ……」
「ワクミン、後半全然解けてなかったねー。これは大番狂わせあるかなー?」
早速採点をしてみると、エリが七十九点、俺が七十七点。エリの勝ちだった。
「やったー、私の大勝利!ワクミンラッキーセブンだけど負けちゃったね」
「せ、せこい……」
「んー?なにがー?」
「……」
エリは最初からこういう作戦を考えていたのだろうか。
なんにせよ俺は負けてしまった。
そして生とはなんなのか、真相が闇の中に葬られてしまった。
「罰ゲーム、なんにしよっかなー」
「優しいやつでお願いします……」
「じゃあー、ワクミンの太もも触っていーい?」
「え、そ、そんなことでいいの?」
「いーからいーからー」
「う、うん……」
なぜかよくわからないが、俺は太ももを差し出すことになった。
制服のまま、ズボンの上からエリが俺の太ももをさすってくる。
「ワクミンの足って細いよねー。いいなぁ、私ももっと細くならないかなぁ」
「エ、エリの足も細いと思うよ?それにちょっと肉付きがいい方が男子は好きなもんだし」
「ふーん」
最初は足を触られていても何も思わなかった。
しかしエリの手が、どんどん俺の股間に近づいてくるのに気づいた。
「エ、エリ?」
「んー、なにかなぁ?」
「ちょ、ちょっと上すぎないかな……ほ、ほら太ももってもっと」
「ワクミンもこの辺り触ってきてたよー?あ、もしかして太もも以外触ってたの?いけないんだー」
「そ、それは……」
エリはまた悪そうな笑みを浮かべてから俺の足をどんどん触ってくる。
そしてついに足の付け根あたりにきたところで俺は我慢の限界を迎えてしまった。
「あ……」
「ワクミン、ムクムクしてるー。ムクミンだー」
「だ、だって触り方が……」
「ワクミンの真似だよー?」
「で、でも……」
言うことをすっかり聞かなくなってしまった自分の下半身がどんどんとやる気を増していく。
そして俺は、うっかりこのままエリが触ってくれるのではないか、なんて想像を働いてしまい、ついに下半身がフルパワーになっていた。
「ふふ、ワクミン苦しそう」
「あ、あ……」
「じゃあおしまーい」
「……え?」
エリの手がパッと俺の足から離れた。
もちろん俺のナニはすぐには治らないが、俺は少し残念な気分になっていた。
「えと、お、終わり?」
「うん、おしまーい。あれ、なんか期待してたー?」
「い、いや……」
「だって罰ゲームだもーん。最後までしたらご褒美になっちゃうじゃーん」
「……」
ご褒美、欲しかった。
それが俺の唯一の感想だった。
まだ少し足に残るエリの手の感触が忘れられない。
できればその手で俺のあそこも触って欲しかった、なんて言ったら軽蔑されるのだろうか……
結局罰ゲームの後、少し勉強をしていると帰る時間になった。
「もうこんな時間だねー。明日はテストだし早く寝ないと」
「う、うん、そうだね……」
俺は悔やんでいた。
なぜ今日エリに負けてしまったのか、と。
勝っていたら、もしかしたら俺は男として次のステージにたどり着けていたかもしれないというのに。
自分のすけべ心にうんざりしながらエリの部屋を出ようとすると、俺の手を細い指が握ってくる。
「エリ?」
「……ワクミン、すごく残念そうな顔してる。辛い?」
「い、いや辛いというか……残念というか」
「ワクミン……特別、だよ?」
「え?」
俺の手は、エリの手に引っ張られて彼女の胸に向かっていく。
そして服の中に俺の手が忍び込むと、少しひんやりした柔らかい感触が俺の掌を包んだ。
「へ、へ?」
「生、だよ?どうかな」
「あ、あわ、あわわ……」
俺は生の意味を知った。そしてその素晴らしさを知った。
なんだこの柔らかいものは?
モチモチ?むにゅむにゅ?いや、表現が追いつかない……
ピタッとその柔らかい胸に当てられた俺の手は本能的に指を曲げる。
「あんっ……」
「!?」
なんか当たった……ち、乳首?それにエリの声が、エロい……
「ダメだよワクミン、触るだけだよ」
「ごご、ごめ、ん……」
「はい、続きはまた今度ね」
「あ……」
服の下からスルッと出された俺の手は、しばらくその形を維持したまま動かない。
この右手は多分宇宙にいたのだ。
そう、この次元とは違う宇宙に迷い込んでいたのだ。
そしてその宇宙で小さな惑星に衝突した。
もう俺は頭がふにゃふにゃになっていた。
「ワクミンが辛そうなの嫌だから……喜んでくれた?」
「う、うん、すごく……」
「あはは、鼻息すごいよー。でも、ちょっと恥ずかしいな」
照れるエリがこれまたすんごい可愛いのだ。
そして後ろに手を組むことで強調されるその胸は、さっきまで俺の右手が迷い込んでいた宇宙だ。
あんな感触なんだ、と立ち尽くしているとエリが言う。
「あと触ってないところって、ひとつだけだね」
それが決め手だった。
俺の脳は完全に沸騰して、鼻血が出る前にパンクした。
俺はその場にひっくり返った。
「ワクミン!?」
「はえぇ……」
部屋の入り口で万歳した俺がその日家に帰ったのは、結局夜遅くになってだった。
そして試験当日の朝、俺は体調を崩した。
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