第59話 ハブられるのって寂しいよね



「そっか、気づかれちゃったか」


じいちゃんとの散歩から帰ってくると、リビングに集まってた皆がめちゃめちゃソワソワしていたので、何があったのか聞いてみたら父さんがそういった。


「お義母さん、テスナ、言ってもいいよね?」

「うん、言うしかないだろうね」

「ええ、気づかれちゃったら仕方ないわよ」


え? なんかいきなり深刻なんだけど、怖いんですけど!


「あの、別にそんなに答えづらいなら別に教えてくれなくていんだけど、てゆうか、聞かない方がいい気がするんだけど。」


ちょっと無視しないでよ! エルーナ姉さんもどの向いてるの! 今俺がしゃべってるんですけど!


自分で聞いといて何だが、撤回してみたけど、もう無理だった


「いや、ノアには今のうちから覚悟してもらう!」


と、父さんが言うのだが、覚悟って何?


「実は、昨日の誕生祭でね、最後の挨拶で陛下が言ったんだけど、明日、子供たちの交流を目的とした、集まりが開かれるんだ」


あー、そっちかー…そっちの方で言いにくかったのかーーー


「モンサンベル公爵家の王都別邸で、5歳〜13歳の子供たちをメインにしたお茶会らしくてね、国王陛下からの言だから、流石に行かなくちゃいけない!

でもノアはこうゆう貴族同士の集まりは大嫌いでしょ? いつもお茶会の誘いを断ってるし」


まあ、それはそうだけど……


「うん、めんどくさいからね」


「そう、ノアがそう言ってどこかに行ってしまわないように、明日内緒で連れ出して会場に向かおうとみんなで話し合ったんだ!」


え、何それ! なんか俺の扱い酷くね?


つまり俺は、家族会議で国王陛下からのささやかな命令を無視する可能性が極めて高いと判断されたってことだろ?

なんかめちゃめちゃ悲しいんだけど


「あのさ、皆が俺の事どう思ってるのかは知らないけど、確かにお茶会とか貴族との付き合いとかはめんどくさいし嫌いだけど、さすがに俺だって陛下の言ったことを無視する度胸も勇気も持ち合わせてないよ!」


てゆうか、普段のお茶会を断るのは、次男の俺はいずれ平民になるから、同年代の貴族たちとの知り合ってもそこまで得るものがないってのが結構でかい要員だ!


もちろんめんどくさいとゆう理由も、多分に含まれてはいるけどね


でもさ、問題児と思われるのは、半ば仕方ないと思うよ。やってきた事がやってきた事だからね

でもさすがに5歳の俺の知らないところで、俺を陥れる作戦が家族たちの手によって進められてたってのは、結構悲しいものがあるんですけど!


「すまんなノア! わしもグルじゃった!」


まあ、そうだろうね。

明日の準備をする為には、俺を外に連れ出す係がいないとダメだもんね


その後、じいちゃんに続いてみんなも謝ってくれたけど、別にそこまできにしてる訳じゃないよ?




「でもさ、そんな急なこと言われても、俺、着ていく正装なんて持ってきてないよね? どうするの?」


この話を聞いて、俺が1番気になってたのはそこだ!


地方の貴族どうしでの規模のお茶会とかなら、別に服装にそこまで気をつけていくことは少ないのだが、大きな、それも国王が言ったお茶会なんかになると、さすがにマナーなんかも重視される!


その場合、マナーもそうだが服装にも気を使わないといけないのだ。

基本は正装をして行くのが普通だが、生憎今回は俺の正装は持ってきてないし、今からじゃ作らせることもできない!


なので俺は服の心配をしたのだが、どうやらそこは話し合いで決まったらしい


「それなら大丈夫だよノア! 明日は正装ではなく、着物を着て行ってもらうよ!」


「え……着物?」


たしかに子供用のやつも作ったから、一応持ってきてはいたけど、え? マジで言ってるの?


どう考えてもこの国の正装、かっちりとした洋服とは全く違う物なんだけど、大丈夫なのか?


そう思っていると、ばあちゃんが説明してくれた


「着物を着ていけば大丈夫よ! 今回の会は別に公の行事とゆう訳では無いし、多少はマナーをしっかりさせないといけないけど、所詮は子供たちの為の集まりだからね、そこまで厳しくはないさ!」


ばあちゃんが説明し終わると、母さんが付け足す


「それに、着物は露出部分も少ないし、上品さもある! 何よりも、うちの領でこんな凄い物を作ってますよ!てゆう宣伝にもなるから、一石二鳥なのよ!」



とゆうことらしい


まあ確かに、異文化の服装をいきなり着ていけば目立つし何か言われるだろうが、着物はかなり洗練された服装だからな、着付けさえしっかりとすれば、そこまで否定されることは無いだろう


うちの人たちは、転んでもタダでは起きないらしい!

まさかこの突然のハプニングを、領の商品の宣伝に使うとはね……


まあ着物や浴衣、甚平が売れればその分俺に入ってくるお金も増えるから良いんだけどね!


・・・あれ? もしかしてそのための宣伝なのか?


子供思いの父さんと母さんのことだ、その可能性も充分に有り得る!


とまあ、そんなことを考えたって仕方がないんだけどね。



でも、着物を着るのはいいとして、そうするなら髪型とかにも気を使わないといけないな


男は別に、軽く整えるだけでいいが、エルーナ姉さんは髪が長いからな

いつもはリボンで縛ってるけど、それだと味気と色気がなぁ〜


そうだ! かんざしでも作ろうか!

別に大して難しくないだろうし、あれなら超絶上品に映るだろう!




俺は明日のお茶会への覚悟を決めると同時に、部屋に戻って。かんざしの製作に取り掛かるのだった!



ふふ!明日の姉さんのスタイリングの出来次第で、和服の売れ行きが変わる、しいては、俺のお小遣いの量もかわる!


これは気合いを入れなければな!





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