第54話 久しぶりの感覚



『ドリス王国 王立魔導師育成学院』


通称: 魔導学院


豊かな才能をより伸ばすための学習研究機関をうたい文句に、魔法の研究、および魔導師(俗に言う魔法使い)の育成を目的に王家の完全出資で運営される、ドリス王国一の魔法学院である。


入学試験の後、合格した1000人が、7歳から始まる初等部3年間、そしてこの期末に試験がされ、それに受かった者と、外部からの追加入学試験に受かったものが、中等部で10歳から3年間の教育を受けられる。


その後は生徒個人の希望に合わせ、軍や学院施設内にある研究所はもちろん、魔法をなりわいとする職場への斡旋など、魔法業界全般へ、強いパイプを有している。


そして、成績しだいでは、飛び級や学年の繰り上げの制度も存在し、若くして研究者になれる可能性も、一応設けられている。



そして、俺、ハール、チコチーニが、2年後に通うと決めている場所でもある



ーーーーーー




「2人ともおはようさん!」

「お、来たわね!」

「待ってたぞ! 早く行こーぜ!」


俺がハリーとチコが泊まってる宿へ迎えに行くと、やはりもう玄関先で待っていたる!

こいつら本当に、自分たちが楽しいことに関しては行動が段違いだな!


ん?そう考えてみれば、俺もそうゆう気質がある気がする…


んー、さすがは親友似たもの同士とゆう所なんだろうな。


そんなわけで、今日もいつもの3人で遊びに出る!


「今日はたんまり金があるから、好きなもんを好きなだけ買おうぜ!」


「さんせーい! 」


て、こいつら今日のメインイベント忘れてんだろ!



今日の一番のメインイベントは、魔道学園と、その周辺の下見だ!

テルヌスから王都までは、馬車で1週間前後、馬だけで5日はかかる程の距離がある。


そのため、今回のように大きなイベントでも無い限り、王都に来ることなんてないのだ!

行きと帰りで2週間ちょっと、王都で宿泊すると3週間前後も領地を空けることになるからな。


なので2年後に通うことになる魔導学院周辺の雰囲気はぜひこの機会に見ておきたいのだ!


と言っても、俺の空間転移がもう少し制度が安定して使えるようになったら、テルヌスまでひとっ飛びで行けるんだけどね!



ーーーーー


とゆうわけで、早速魔導学院の前まで来た!


言うことがあるとすれば、うん


「とにかく広いね。」


隣でハリーとチコも、敷地のあまりの広さに目を点にして突っ立っているくらいには広い!

こんなの大型ショッピングモールがすっぽり入るだろ!


ここは学舎が有るのもそうだが、他にも各魔法研究のための施設が結構多くあるらしく、俺が受けたい魔道具の開発研究室もそんな研究室の1つらしい!



そして敷地は壁で区切られており、いくつか門は見当たるが、その横には王国兵が見張りをしていて、門の手前から見える敷地の中にも、王国兵が巡回している様子も見えた。


「ノアよ、俺たちは本当にこんな所に通うのか?」


「まあそうなるな! て言っても2人は入学試験に受かればの話になるけどね、毎年5000人くらい受けるみたいだけどお前ら大丈夫なの?」


「え、そんなに受けるの? 私まだ水魔法はそこまで上手く使えないんだけど!」


「はーん、俺は教えないよ? てか基本は教えたしね!使ってれば慣れるでしょ」


この世界での魔法は攻撃手段としての見方が強く、生活で魔法を使う人はほぼ居ない

多分これには詠唱も面倒とゆう面もあると思うけど、やはり使うと使わないでは熟練度は全然違う! チコにはもっと使い方を工夫するアイデアが必要なんだろうな!


「ハリーはどうなの?」


「ん? 俺は全然大丈夫だな、これでも剣も魔法も練習してるからな!」


「ふん!どうだかね、ハリーのことだからぼちぼちしかやってないんでしょ!」


「はーん、別になんとでも言えばいいよ! 2年後に1人だけ入学できなくても知らないけどな!」


「ち、ハリーのくせに生意気な!」


と、まあ2人が2年後にどうなるのかは分からないけど、とりあえず仲は良さそうで良かったよ!

てかこいつら、一日に一回は絶対喧嘩してるよな!


「夫婦喧嘩はなんとやらだな!」


「「うるせー!」」



はぁ、今日も平和だな!



ーーーーー



目的だった魔導学院も見たので適当に周辺を歩いていると、ふと気になることがあったので、2人を連れて通りから外れた通路に入る!


「ねーどうしたのよ! 」

「いや、今なんか変な気配を感じたから来てみたんだけど」

「おいおいなんだよそりゃ!ちょっと面白そうじゃねーかよ!」


と、通りをはずれると結構怪しい雰囲気が漂ってるんだが、こいつらはそんなこと気にしないらしい。

君たち少しは警戒って言葉覚えたら?

将来、冒険者になるんだよな、大丈夫か?早死するなよ? 一応俺も悲しむぞ!


なんてふざけたことを考えていると、1軒のお店があった。


「雑貨屋チャコル?」


なんだこれ、こんな人一人がやっと通れるくらいの場所で雑貨屋?

それにこの看板、なんか見たことも感じたことも無いような不思議な魔力をまとってるんだけどなにこれ。


ふふ!この謎に立ち向かう感じは鬼の里に入っちゃった時以来か? 久しぶりの感覚だな、なんかワクワクしてきた!


「よし行くぞ?」


「「・・・ コクリッ・・・」」

お、さすがは冒険者希望! 怖いもの見たさは人一倍だな!


そう思いながらも、店の扉を開けた!


ーーー


「いらっしゃいませー」


店に入ると、店員が直ぐに挨拶をしてきた!


あれ?俺たちのことは見えないはずなんだけど、どうして来店がわかったんだ?

でもまあ敵意は無さそうだから普通に・・・


って・・・「お前ら、何してんの?」


この不思議な場所で、俺は全開で警戒してる中、こいつらは「うわぁーすげー!」「これなにかしら!」とか言って、普通に買い物してやがる!


「何って言われてもな!」

「うん、商品を見て回っまてるだけじゃないの!」


2人はあっさりとそう言いのけて、また商品探しをしてるから、なんかもう、警戒してる俺がバカバカくなってくるよ


2人の態度を見て、変に警戒しまくってい自分がバカバカしくなり、俺も店内の品を物色することにした!


まぁいいか、俺も見て回ろ…たしかここは雑貨屋だったよな〜はッッ!!!

「うわぁー!!! 誰だ!」


なんだよこいつ!俺が棚の商品を見ながら少しだけ移動したら、真横に立って、俺の事をじーっと見下ろす婆さんがいた!


つか怖!なんだこのばあさん、 全く気配がしなかったぞ? 何かが近づけば普通は気配を感じるはずなんけどこのばあさん、ん? なんで全身に魔力をまとってんだ?



「おいおいノア、お前何してんだよ!」

「いや、ちょっと驚いただけだよ、気にすんな」

「気にするわよあんなに叫んで! 」


しかたねーだろ!気を抜いた瞬間の出来事だったんだから!


「いらっしゃい坊やたち、そっちの子は驚かしちゃったみたいで、すまないね!」


「え、いえ、こちらこそすいませんね、驚いてしまって」


「ホッホッホ! 子供のお客なんて珍いから私もついつい驚かしたくなっちゃたのよ!」


くそババア! なっちゃったのよじゃねーよ! なんだよそれ!確信犯じゃねーか! なにか?イタズラしたいお年頃ですか? 歳の割にやってる事はこのハリーとチコ以下だぞ!



なんか俺たち、めちゃめちゃ変な店に入っちゃったらしい。




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