第21話仕返しにしかめっ面
帰宅した俺らは、ダイニングテーブルを挟み向かい合うダイニングチェアに腰を下ろした。
夏美に座るように促し、渋々といったように彼女が座るのを確認した俺も同様に座る。
「……何?」
警戒しながらも訊いてきた夏美。
「辛辣なこと、言ったらしいな。自分を棚に上げて」
「うっ……反省、してる。後悔も……」
小さく呻いて、項垂れる夏美。
「解ってる、そのくらい……彼女の、古清水さんの言葉は
「が、頑張ってみる……いー兄。あっ、ありが、とう……」
洟を啜り、恥ずかしがりながら感謝を告げた妹に、腰を浮かせた俺は彼女の頭をワシャワシャと撫でた。
「もうぅ、いー兄ってば……」
からかわれてばかりの仕返しだ、バカ妹よ。
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