第38話 可愛星輝色の妹
学校での新聞部スクープ問題の騒動が終わり休日。今日は、散歩ついでに親に頼まれて買い出しをするために出掛けている。
久しぶりに1人の時間を過ごしているような気がする。
「う〜ん! いい天気だし、出掛けて正解かな」
程良い気温で気持ちのいい太陽の光。ついつい背伸びをしながら、お店を探す。今日の晩ご飯はカレーなのか、人参にじゃがいも、ブロッコリー、タマネギなどを母親がご所望のようだった。
僕は、よく来るスーパーの中に入り、メモの中の材料をカートにカゴを乗せて探す。
「え〜と、あったじゃがいもと人参。あとは……」
他にいる材料を探していると、お肉を選んでいる
「
「えっと、誰ですか?」
「あれ? ごごめんなさい、人違いです! 知り合いに似ていたもので」
「待ってください。さっき、
「はい。高校生の友達です」
「ああ、貴方が。私は、
輝色ちゃんから妹がいる事は聞かされたけど、この子が……。姉とは違い、しっかりしていて尚且アホ毛が2つ。中学生と言っていたけど、背は妹の方が上のようだ。でも聞いたところによると、メイド喫茶に一緒に行くぐらいだ。姉妹で仲がいいんだな。
「お姉さんから聞いてるよ。僕は、
「はい、よろしくお願いします」
「
「
「じゃあ、
僕達はせっかくなので一緒に買い物を済ませ、店から出る。
「そういえば、
「はい! メイド喫茶は素晴らしい所です! 可愛い服でおもてなしされて、笑顔でご飯を美味しくしてくれるいいお店です!」
興奮しながらメイド喫茶のことを語る彼女は、とても楽しそうに話していた。
「あ、ごごめんなさい! 私すぐにこういう話に熱くなっちゃって」
「ううん。君が羨ましいよ。好きなものがはっきりしているんだね」
「そう言ってもらえるのは、初めてです! 他の人は引いてしまうので。ありがとうございます」
僕も好きなものがあれば、あれぐらい熱くなれるのだろうか。誰に何を言われても曲げる事のない、好きっていう強い意志で。
「
「分かってるよ。スポーツの練習続けれるくらいだからメンタル強いのかなと最初思ってた。けど、違うところで弱い所を見せるから」
「よく恋のアドバイスとか聞かれるんですけど、もうできないので」
「え、できないって?」
「私には彼氏がいるんです。
彼女は帰る前に凄いことを話していった。なぜなら、
姉妹のことを聞けた僕は、驚きの連続だった。姉妹や姉弟の話を聞くと、いたら楽しそうだなと思う。悩みや思い出を共有できる分、楽しい思い出が作れそうだと思ったから。
よく喧嘩をする兄妹が普通で、いないほうが楽とか言う人もいるみたいだけど、それでも嫌な思い出ばかりでは無いだろうなと今日の話を聞いて思った。
その後、自分の家へ歩いて帰る時に、電化製品店のテレビを見た。そこには、通っている
しかし、目の前の信号が青になった僕はそのまま見ることはなく、そのまま真っ直ぐ帰るのだった。
『こちら、只今人気の美少女フードファイター。新谷高等学校に通う学生の
『好きな食べ物は蜜柑。好きな事は食べること。チャレンジメニューとか挑戦して食べたりしてます。よろしくお願いします』
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