第7話 男子サッカーの試合
「本当に、あの時はごめんね。嫌がってるのに無理に聞いちゃって」
「いえ、私こそ重い空気にしてしまってごめんなさい」
僕は今日、
「おはよう、
「あーちゃんもおはよう」
「……
「あ、そうだ。皆さ、今度男子サッカー部の試合あるから一緒に応援しに行かない?」
僕は
「あ〜、行く行く」
「私も行きます。頑張って応援しましょう!」
2人とも来てくれるようなので、待ち合わせ場所を決めて土曜日に皆で集まって行くことになった。
☆☆☆
男子サッカー部の試合当日、僕はちょっと早めに待ち合わせ場所に到着していた。
「おはようございます!」
「おは……よう……」
休日なので僕も私服できているが、待ち合わせ場所に来た
「可愛い……」
「え? あの、その……」
「へ? 俺なんか言った!?」
無意識に恥ずかしいことを口走った気がする。彼女の顔も恥ずかしいのか顔を赤らめていた。
変に気まずい空気になった待ちあわせ場所に、最後の
「うん? どうしたの?」
「いや、服装格好いいなと思って。やっぱそういうの似合うな」
「あ、ありがとう」
こういうことを言われるのは慣れてないのか、こちらも顔を少し赤くし照れていた。
私服姿を拝んだ所で、全員来たことを確認し、試合が行われるサッカー場へと向かう。
「同じサッカー部としては、どうなんだ? 相手チームのこと知ってるんだろ?」
「そうだね、あたしたちの学校と同じくらいのレベルじゃないかな?もっとも元々強いんだけどねあたしたちの学校の男子サッカー部。だから、レベルの高い試合見れると思うよ」
「へ〜、そうだったのか」
「へ〜って、
「簡単なサッカーのルールぐらいしか知らないんだよ」
「ま、興味のない人はそんなもんか」
ちなみにサッカーは、11人で行われる。それぞれのポジションの役割を果たしながら、相手のゴールにボールを入れれば点数が入る。この点数が相手チームより多ければ勝ちというものだ。
「ここだな」
「へ〜結構広いんですね。サッカー場って」
「そういえば、サッカーは見るのが初めてなんだっけ?」
「はい。テレビもあんま見ないので、これが初めてなんです。ルールはさっき
どうやら
もうそろそろ、試合が始まる。戦いの火蓋はホイッスルの音で落とされた。
「頑張れーー!」
「あ〜、トラップミス〜」
「頑張ってーー!」
部活動の練習や試合を見ていると、いつも思うんだ。僕は、なんであんなに必死になれる、楽しそうなものさえできない体なんだろうって……。
「頑張ッゴホッゴホッ!」
応援すると心臓に負担がかかる。辛い、苦しい。
でも、毎回こうも思うんだよ。親友が頑張っているのなら、嫉妬なんかせずちゃんと自分の口で応援しろよって。
「頑張っ……はぁはぁ」
「大丈夫? この暑さだし、無理しないほうが。水分取りなよ」
「あ、ありがとう」
「もう大丈夫。呼吸を整えたから」
「まだ顔色悪いし、凄い汗……。なんでそこまで……。心臓に負担かかるんじゃ」
「僕は生まれたときから心臓が弱くて、運動ができない体だった。だから、楽しそうに部活してるお前やあいつが羨ましいんだ! 妬ましいんだ! けどそれ以上にっ、友達を応援したい気持ちが強いんだ……よ」
「ちょっと、
僕はそのまま心の中をぶちまけるだけぶちまいた後、気を失うのだった。
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