第56話 side ジェミオ
「どうだ?」
火の
「変わり無く、落ち着いてるよ。」
「そうか。お前も少し寝たらどうだ?」
「いや、いい。今は眠れそうにない。」
「そうか。でも、あれだけ魔法を使ったんだ、無理するなよ。」
「ああ。
そう言ってアルミーは
それから少しの間、また何かあるかもしれないと二人してその場で様子を見たが、今度こそ本当に大丈夫そうだと、少し離れた場所で火を起こして休むことにした。
火を起こしてから
今回は本当にまいった。
今日だけで何度
昨夜…と言っても
だが、実際に起きたことは想像を
苦しみと痛みにのたうちまわるヴェルデを抱き止めている間、手を離すことはヴェルデの命まで離してしまうようで怖くて
アルミーの魔法の
俺には魔法適正が無い。正確には
その事で今まで何度も悔しい思いをしてきたが、今日ほど無力を感じたことは無い。
「死を乗り越えるためにこの
まさか俺の叫びを聞いた訳では無いだろうが、ヴェルデの剣はその内に宿す魔力をもって、一時的にヴェルデの体の崩壊を止めた。
そして鈴の音を切っ掛けに状況が動き出し、“御方”と呼ばれる存在が力を貸してくれると、転移によって連れられた先には
「あいつが助かって良かった。」
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