第34話 聖域
“ふむ。魔獣である我に名を名乗り、頭を下げるか。礼儀を知る者よ。
そう言うと
「昨日、ここに居るヴェルデが森の
その間もジェミオが淡々と話しを続けた。
「その後、森で夜を明かして、森の魔力濃度の異常を確認した為、その強大な魔力の持ち主が
"ふむ。なる程な。その
「今この森に広がる魔力は
アルミーが
"……話しをするにはこの場はそぐわぬ。少し場所を移すか。
俺は先程の影響か、
「ヴェルデ、まだ顔色が悪いが大丈夫か?」
俺の様子に気付いたアルミーが声を掛けてくる。
「ああ、さっきので
そう返すが、二人の表情は
「
"場の方が良いようだ。行くぞ"
ジェミオが言うと、
一瞬の浮遊感の後、足元に柔らかい下生えの感触がする。
そこは大きく開けた空間だった。
降り注ぐ日差しも柔らかく、先程までの森の空気とは画した場所だ。
"ここであれば
「ここは?」
"ここは森の奥にある休息の場だ。この場では
ジェミオが俺とアルミーに視線を向けてくるのに、
「解りました。その
ジェミオがそう言うと
"話しを続ける前に、
そう言われて俺達はその場に腰を下ろした。
正直座っているのも辛いが、立っているよりは遥かにましだ。
座った俺の
"我も幾分話しやすくするとしよう。"
俺達はそれを見て今日何度目かになる言葉を無くした。
"ははっ、大きさを変える
目を丸くする俺達の様子を見た
言われてみればその通りで、先程の本来の大きさのまま生活していれば、あちこちで森林破壊の跡や、
そう俺はぼんやりとした思考で考えた。
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