第30話 再び
あれから俺達は戦闘になりにくい状況を幸いに、魔力による身体強化を掛けた状態で進み、森の中域に足を踏み入れていた。
中域になると木の一本ごとの太さも増し、普通に大木と呼ばれるような木が多くなる。
今は進む速度を落とし、アルミーの『
『
流石に中域の魔物ともなると、萎縮してじっとしているようなことも無く、むしろより警戒しているせいで縄張りに踏み込むと容赦なく襲いか掛かって来る。
アルミーと俺の魔法で居場所は分かってたこともあり、
ちなみに俺は突っ立って見ていたわけではなく、便乗して出てくる
そして今は大木の根本にある
大丈夫だとは思うが一応、『
「中域の魔物達の縄張りが、思った以上に広いな。」
「お陰で遭遇率は低くなってるみだいだがな。」
「そうでもないんじゃないか? 中域に入って一刻程の間に縄張りの
干し肉を囓りながら、アルミーとジェミオに感じたままを伝える。
「ということは、この先も別の縄張りに入る度に
俺の話にこの先を予想したアルミーが言う。
実際のところそうなるのはほぼ間違いないだろう。
「そうだとしても、アルミーの『
水を飲んで一息ついたジェミオがしょうがないといった風に言った。
原因を調べに来てるんだ、当然だよな。
休憩を終え、再び奥へ進もうと『
「っ、反応が! すぐ後ろだ!」
アルミーの警告に
そこには
「「「……。」」」
突然の遭遇に、昨日と同じように沈黙してしまった俺達。
「アルミー、どうなってる? 魔法に反応は?」
いち早く復帰したジェミオがアルミーへ確認する。
「直前まで間違いなく反応は無かった。それに目の前の
アルミーがすでに落ち着いた様子で答えた。
状況を確認し会う二人を認識しならも、俺は
「昨日、俺達が会ったのはお前か?」
そう訊くと
「昨日の
ジェミオは驚いたように一言溢すと、気を取り直したように言葉を続けた。
「お前、凄いな。…って、直接来てくれたんなら手間が省けた。おまけにこっちの言葉も理解してるみたいだ。
そのままジェミオは
「なあ、俺達をお前の親のところへ案内してくれないか?」
そう言われた
「俺達を、お前の、親の所まで、連れて行ってくれないか?」
改めてジェミオが告げる。
だが、
「どういうことだ? 通じてないのか?」
ジェミオが怪訝な顔をする。
様子を見ていたアルミーが言った。
「もしかして、ヴェルデじゃないと駄目なのか? ヴェルデ、頼んでみてくれ。」
「え、ああ分かった。」
アルミーに言われて
「なあ、俺達、お前の父さんと母さんのに会いたいんだ。頼めるか?」
そう言うと
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