第16話 side ジェミオ
どうやら今回はこいつと組む事になるようだ。
「来たか、ジェミオ。座ってくれ。」
「
アルミーの横に腰を掛けると、
「昨日、丘で
「三百五十だって? 化け物じゃないか! 誰が遭遇して、今どうなってるんだ?」
聞いた
だが、俺の問いに対する
「大丈夫だ。被害はない。
「
「仕留めたのはヴェルデだ。」
その名を聞いて納得した。あいつの腕だったら問題なく殺れるだろう。
昨日の今日なら、あいつは
その後アルミーと
◇ ◇ ◇
この町の冒険者は他の町へ流れることは
そのうち、あいつは顔馴染みになった冒険者たちに狩りの仕方や採取のコツなんかを訊くようになり、気が付けば
皆、暇があればあいつに構い、武器の使い方を教え、知識を教え、
あいつは物覚えも良く、それが余計に俺達が教えることを面白くさせた。
そしてどんどんと成長していくあいつに追い抜かれまいと、俺も他の
◇ ◇ ◇
二階から下りてきたあいつに気が付き声を掛ける。
あいつが
ほんと
まあ、いつまでも遊ぶわけにもいかないから、真面目に打ち合わせるか。
今回は俺が
理由は簡単、ランクが高いと言うことは、それまでの経験が多いという事だからだ。
そんなわけで、話を進めていくと、アルミーが夜営も必要だろうと言う。
確かに、夜の状態の確認は必要だ。
森に詳しいヴェルデに夜営場所の心当たりを訊くと、直ぐに答えが返ってきた。
実際に使って問題が無かった場所なら言うことは無いな。
夜営場所も決まり、持ち物の話しになるとヴェルデの
そして申し訳なさそうな
こいつ、何かあったな?
どこか不安気な様子に見える。
…しょうがねぇなぁ。
頭をくしゃくしゃに撫で回してやった。
「ちょ、何すんだよ!」
「何落ち込んでんだよ。お前が
そう言ってやると、軽く目を
気を持ち直したヴェルデは、親父さんの店に行くと言ってギルドを出ていった。
やれやれ、やっぱり可愛い弟分だよ。お前は。
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