第13話 聞き取り
二階のつきあたりの部屋の扉を叩く。
「入っていいぞ。」
扉を開けると、部屋の中には二人の人物がいた。
「アルサド?」
「おう、俺にも話聞かせろ。」
「とりあえずこっちに来て座れ。」
マルゴの町の冒険者を
グラン・シャリオ。
元ランクAの冒険者で、弓と魔法の腕は現役の
俺も
「ヴェルデ、昨日森の
俺はひとつ
「昨日は採取の依頼を受けて、いつもの
「昼を過ぎて
「どうやって
アルサドが訊いてくる。
「木の上からいつものように『
話し終えると
「他に何かないか?」
改めて訊かれ、昨日の事を思い出す。
「う~ん、他にと言っても、俺の剣が折れたことぐらいか? まあ、関係ないけど。…あ、ほんの少しだけど、森とその周辺の魔力がいつもより濃かった様に思う。」
「魔力が濃かった?」
「気のせいかって程度だけど、何となくいつもより濃く感じたな。」
「そうか……」
そのまま
「剣が折れたって、新しい
代わりにと言った感じで、アルサドが訊いてくる。
「それなんだけど、親父さんの店で新しい剣を
「なんなら、今手続きしてやろうか?
「え、ほんとに? なら助かる。全額頼みたかったから、どうやってホリーにバレないようにしようか悩んでたんだよな。」
「……」
この場で手続きをしてくれると言うので、これ幸いに全額を引き出したいと告げると、アルサドまで黙ってしまった。
あれ? 何か
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます