第2話 素材買取所
とはいっても、町の門からそれほど離れてはいない。
ギルドの建物に近づくにつれ、中の喧騒が外にまで聞こえてくるが、いつものことだ。依頼を終えた連中が、飲んで盛り上がっているんだろう。
裏口へまわり奥の素材買取所へ向かう。
ここでは採取したものや、狩った獲物の査定や解体をしてくれる。まあ解体料は買取金額から差し引かれるが。
「よう、ヴェルデ。今日は遅かったな。」
カウンター越しに、黒い短髪で目元に傷のある厳つい
俺は
俺が着けている
この
「ああ、採取の依頼に行ってたんだが、森を出ようとしたところで
「ほう、
薬草を確認しながらアルサドが面白いことを聞いたという声音で言う。
冒険者のランクは
さらにこの世界に数人しかいない、人外や英雄なんて呼ばれる
そして俺の冒険者ランクはC。
世間では中堅と言われるランクだが、周囲の
要するに、
「まあね、おかげで予定外の収入に感謝だよ。かなりの大物だ。」
そう返しながら、査定が終わったところで再び
「こいつぁ、でかいな。三百トラムはあるんじゃないか? お前、いくら腕があるって言っても、あんまり奥まで独りで行くなよ。」
アルサドが驚いた後カウンターから出てきて、先程と変わって注意してくる。
それと言うのもガルブの森は広大で、奥へ行くほど強い魔物に遭遇しやすくなる。
森の
なのでアルサドは俺がいつもの
「いや、奥には行ってないよ。いつもどおり
「…そうか。これ程の大物だったとは。遭遇したのがお前で良かったと言うべきか。それで
アルサドは俺の話に何か思うところがあったようだが、すぐに表情を緩めそう言った。
「いつも通り、
任せとけ、というアルサドの返事をもらい俺は受付へ向かった。
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