第280話 似顔絵の親友

中学の頃、似顔絵を描いた親友が死んだ。

以来、彼女が時々目の前に現れる。


ただその姿は決まって『似顔絵』だった。


私が中学や高校を卒業し。

大学に入り。

結婚してもそのまま。


それが悲しくて「せめて」と大人になった親友を描くと、彼女は笑みを浮かべてその日から見えなくなった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る