俺はソロ◯◯で陰キャなのをやめさせられました……かな?
本田 そう
第1話
人はなんであんなにたむろってんだろう……
なんであんな人混みになんかにいくんだろう……
なんて思ってましたよ、今までは!
そもそも陰キャラの俺、
「私が!この私が言っているのよ!早く返事をしなさい!」
なんか怒ってないかな?この女子、いや
て、なんで邑楽が怒っているかと言うと、こいつは今この俺に、告白なるものをしているのである。
えっ?告白?じゃ女子は恥ずかしそうにするのでは?
ですよね〜、普通は。
けど、この邑楽かに関しては普通は通用しません。本当に。
だってこいつ、ツンですよツン!、初めてこいつの性格を知りましたよ。
あっ、けどなんでこいつに告白されてるかって?
それはですね〜……
「貴方ねえ!私を助けたのなら最後まで責任取りなさいよ!」
「えっ?責任?」
「そうよ!責任!」
あっ!付け加えいいますが、邑楽は結構な美少女なんですよ。髪が綺麗な黒髪でスタイルも良く、男子からの憧れの女子。
俺もよく、男子からの告白場面を目撃しましたよ。
けどその時の邑楽はやんわりと断ってましたよ。
で、男三人に囲まれた邑楽は、俺を見つけるなり、
「貴方!私を助けなさい!」
なんて言って来たもんだから、左手人差し指を自分に指して、『俺?』とゼスチャーをすると、「そうよ!」と叫ぶが、俺は手を左右に振り『無理』とさらにゼスチャーをしたら、何を勘違いしたか、一人のガタイのいい男が俺に向かって来て、いきなり胸ぐらを掴むと、
「お前、あの子の彼氏か?ああん!」
なんて恐ろしくドスの効いた声で言って来たもんだから、怖くなりいきない俺は首を横に振るつもりが縦に振ってしまった。
そのあとは、男三人に路地裏へと連れて行かれ、まるで俺がサンドバックのようにボロクソに殴る蹴るを繰り返された。
で、あとは
事なきを得た?
いえ、違うかな。
俺あの後病院に行って、右目下を4針縫う事に。その傷は一生残るとの事。
無論その事は、邑楽には話してない。
で、そんな事があった次の日から、邑楽は俺の面倒を見てくれるようになった。
クラスの男子からは妬まれ、女子からは疑問視された。まさか弱みを握られてるのではと。
だから邑楽はいつもやんわりとした言葉で
「違うわよ」
と。
けど、俺と二人きりになると、ツンケンした言葉で、
「早くしなさいよ!この私が介護してあげてるのよ!」
なんて言って来ます。
けど……けど……けどですね、
えっ?俺が「ドM」かって?
違いますよ!俺はSでもMでもありませんよ。
けど、なんなんだろう……、俺、昔、
「貴方!私を忘れたの!」
なんてキツイような言葉使いで言って来ますが、その瞳は何か寂しそうに見えた。
そんな瞳を見ていた俺は
「……昔……俺は…………ハアッ!、そっか!昔、小学校の時俺は邑楽を助けてるんだあ!」
そう、俺は小学校の時に階段から滑り落ちる
……小学校一年の時の事だからすっかり忘れていた……
「で、貴方!返事は!」
と、またもキツく言って来た。
けど、瞳は不安そうな感じだ。
俺は少し考えて
「俺からも頼みます……、俺と付き合って下さい」
「あっ……も、もう、しょうがないわね、私から言って来たんだから、付き合ってあげるわ」
そう言って俺は邑楽に頭をさげた。邑楽はと言うと、瞳を潤ませ、俺の隣に来て自分の腕を俺の腕に絡めると、
「私を二度もたすけて、私のハートを二度も掴んだんだから、ちゃんと一生責任取りなさいよね」
そんな
そして、俺はこの日から、ソロ、ボッチ、陰キャから卒業した。
あっ!陰キャは暫くは続くかな?
俺はソロ◯◯で陰キャなのをやめさせられました……かな? 本田 そう @Hiro7233
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます