第53話

『き、貴様ぁぁっ!! よくも。よくもガランをぉぉぉ!!』


 カン高い声に振り返った俺の視線の先には、人化の解けたキザ悪魔の姿があった。


 その姿は黒い鬼。その鬼の姿からも種族はデビルオーガ族なのだろう。


 先ほど倒したガランという青い鬼のマッチョ悪魔もそうだ。

 こいつは青い鬼よりもやや小柄だが、すぐに目につくほどの反り立った二本の立派な角、盛り上がった筋肉、背中には悪魔の象徴とも言える鉤ツメのついた立派な翼と尻尾が露になっている。


 ――ほう。


 俺の頭に中で無機質な音声が響く。悪魔の囁きだ。


【本年の納値分に感情値が達しました。納値をお勧めいたします。

10万カナ納値しますか? Y/N】


 ――ぶっ!! いやいや、今それどころじゃないんだ。ノーだ。ノー。


【本年の納値10万カナを保留といたします】


 ――ああ……それでいい。


 俺はそんな悪魔の囁きを頭の片隅へと追いやると、見るからにご立腹なようだが、闇雲に飛び込んでこないキザ悪魔へと意識を向ける。


――ほぅ。こいつ、記憶にあるデビルオーガ族とはちょっと違うな……


 デビルオーガ族は、見た目通り頭脳よりも、身体能力が非常に優れている。

 物事を深く思慮するよりも、強靭な肉体を活かし力業によるゴリ押しを得意とするデビル種族だ。

 また、格によっては己の意思により、力を段階的に解放できるが、己が未熟な場合その力が暴走し呑まれる。最悪命を落とす。諸刃の力でもある。

 元々の身体能力の高い種族故に、己の力を過信する傾向にあり、単独での活動が目立つ。


 ……はずだが、こいつ、多少なりとも思慮する能力を持ち合わせているようだ。現に人族を使い同族のガランを従わせていた。変異型か?


 俺は少し警戒してキザ悪魔の動きに備える。


『くそ、くそっ、くそっ!? ……僕の……僕の計画が……後……2人だった……はずなのに』


 よく見ればヤツの身体は小刻みにブルブル震えていた。

 まさに憤怒状態。キザ悪魔はぶつぶつと何ら呟き真っ赤な鋭い目をこれでもかと見開き俺をずっと睨みつけている。

 呟くだけでも悪魔は耳がいいから聞こえてしまうんだよな。


『そうか、それは残念だったな』


『……きさま……貴様は何者だっ!! 只の人族ごときにガランが殺られるわけねぇ』


『俺か。分からないようだから教えてやるが、俺も……』


 俺は人化を解いた。


 俺の貧相なツノに、羽、シッポが露になった。少し格好をつけてみようかとも思ったが……やめた。


『……悪魔だよ』


『あ、悪魔だとっ……きさまぁ!! 騙しやがったなぁぁぁっ!!』


『騙してなどいない、勝手に勘違いして襲ってきたのはそっちだ。俺のは正当防衛だ』


『グギッ!!』


 キザ悪魔の怒りが凄まじく歯軋りで数本の歯が欠けて落ちていく、黒い顔なのに真っ赤だ。ま、落ちたそばからすぐに再生しているようだが。


『……っ!?』


――ん?


 突然、キザ悪魔が何かに気づいた風で、真っ赤だった顔がみるみる元の顔色へと変わっていく。


 ――ここにきて、冷静さを取り戻す、か……


 俺が少し警戒しつつも、キザ悪魔を感心して見ていると――


『はは、はははっ。そうか、そうか。なるほどな。危ねえ、貴様の謀に乗せられるところだったぜ』


 ――ん? こいつは何を?


『その貧相な身体に狡賢さ……貴様デビルヒューマン族だな……

 どうりで気配が分からねぇはずだ。しかも、人化を解いても尚、悪気が見えねぇってことは第10位格の悪魔だろ? …………ハハハ、ザコ……雑魚じゃあねぇか。プハッ!』


 キザ悪魔はデビルヒューマン族を取るに足らない格下の存在だと見ていたのだろう。


 更に俺の悪気が見えなかったことで、小バカにした態度がより顕著になった。


 ――そういうことか。勝手に勘違いして冷静さを取り戻しやがったってわけね……


 因みに俺の記憶にあるデビルヒューマン族は、特質した能力はないものの、何でもそつなくこなす種族。力、体力、魔力などの能力は平均的でバランスが取れているが、他の種族と比べるとその能力は並の下。


 ただ、もっとも個々の能力にバラツキがある種族でもあり、更にデビルヒューマン族は身に纏う気配が人族の気配に最も近く人族に紛れやすい。


 弱いくて狡猾、卑怯者ですぐに逃げる、など悪魔界においてはかなり低い評価となっている。劣等種族として蔑視の対象となっている。


 ――俺もこの事に気づいた時には落ち込みもしたが所望魔法が便利すぎて忘れていたんだよな。

 というか、青い鬼マッチョ弱すぎだし、不思議とキザ悪魔にも負ける気がしないんだよな。


 クロー自身に自覚はないが、前世の記憶があったため、より人族に近い気配を発することができていた。


 マッチョ悪魔やキザ悪魔が気づけなかったのも無理もないことだが、普通ならば、悪魔たちの発する気配(悪気)は、人族の発する気配とは別のモノで、悪魔が近くにいればお互い気づく。


 ――しかし、悪気ね……


 キザ悪魔は黄色い悪気を纏っていた。黄色い悪気は第8位の悪魔を示す。確実に俺より格上の悪魔だと分かっている。


 ――でもなぁ、やっぱり気にするほどでもないと思ってしまうんだよな。


『……』


『ハハハッ!! そうか、恐ろしくなって言葉も出ないか……

 お前は第10位格の悪魔だもんな、ガランのヤツも第10位格の悪魔だったが……僕は第8位格だ。格が違うよな。

 くくくっ、もう分かってるだろ……貴様に勝ち目はない……アハッ! アハハハハッ』


 悪気の色は悪魔の格を判断するためだけのモノ。

 自分の格をわざわざ伝えるのが億劫になった上位悪魔が創ったシステムらしい(睡眠学習により)。


 でも俺が思うに、悪気には覇気も含めることができるわけだから無理に色付けしなくてもよかったのでは? と思わずにはいられないんだよな。まあ、そんなこと言える立場ではないけど。


 第10位 無色

 第9位  白色

 第8位  黄色

 第7位  緑色

 第6位  青色

 第5位  赤色

 第4位  紫色

 第3位  黒色

 第2位  銀色

 第1位  金色         


 これは格が上がる時に勝手に更新されるらしいが、第10位格の俺はまだそんな経験はない。


『……それがどうした』


『フハハハ、精々虚勢を張るがいい……貴様はたっぷりと……そうだ、ガランの分の御礼もしないと……

 ……いや、先ずはそっちの女だ……女をいたぶって……から』


 キザ悪魔の視線が妻たちを捉えると、口元がニヤリと弧を描く。


『ギャハハハハハハハッ! なんだ、なんだぁぁ。おいおい、マジかよ。

 あっちの女二人から貴様と同じ気配を感じるぜ。くくくっ、貴様の契約者だろ……クヘヘヘッ!!』


 キザ悪魔がニタニタと不愉快な笑みを向けくる。


『どうやら僕はツイていたらしい……予想外だったが、こんな予想外なら大歓迎だわ……ギャハハハ。

 貴様を、殺せば契約者は俺のものだ。それから対価を得て……

 僕は晴れて第7位格の悪魔に……くくく、支配権だ。これで支配権が手に入る……』



 余談だが、契約者は契約した悪魔のモノである。


 契約者は契約悪魔が別の悪魔に殺された場合、殺した悪魔に譲渡される。契約者自身は拒否することはできない。


 しかも、契約は前悪魔との間に履行済とされ対価のみを求められる。

 それ故に、譲受された契約者は感情値にされることの方が多い(契約履行済のため命を要求してもペナルティー無し)。悪魔側の感覚では戦利品となっている。


 契約者にとっては理不尽極まりない結果になる。


 中には、楽に納値が稼げるからと、それを(悪魔討伐)目的として活動する凶悪な悪魔も存在する。


 これが、悪魔以外(聖騎士など)の抗う存在の場合は契約不履行となり契約者は解放される。


――――

――


『くくく、これで僕の計画も……』


 俺の存在を忘れているかのようにキザ悪魔は己の妄想に浸り、見ている俺が引くくらい気持ち悪い笑みを浮かべいる。


 しかも言動もだんだんとおかしくなっている。


『ハーハハハッ!! よし、いいぞ。いいぞ。僕はこれで支配者になる……フハハハッ!! 

 ……支配者だ。支配者……フフ、ハハハハッ!! 

 ふぉぉもう、我慢できん……ほぁぁぁ!!』


 どこか狂い気味のキザ悪魔は、マッチョ悪魔より様になったう○こをするような姿勢になると突然、力みだした。


『フォォォォォォッ!!!!』


 ミキミキッ、メキメキッ! と身体中の骨が軋み嫌な音を立てキザ悪魔の身体が膨張していく。


 ヤツの角も一緒に太く長くなっていく。


 ――ほう。こいつも鬼気解放をするつもりか。


 だが、待てども待てど一向に治まる気配はない。キザ悪魔の鬼気解放が終わらない。


『グッ! ガガガッ!! グゥゥゥゥッ!!!』


 すでにヤツの腕は丸太のように太くなり、足はそれ以上に太く鋭いツメが剥き出しとなっていた。


 ヤツの姿は胴体よりも腕や足の方が太く、頭の角が重いのか前傾姿勢で両手を地につけている。とても歪な姿だった。


 ――ん!?


 キザ悪魔が突然咆哮する。


『グガアアァァァァァァァァァッ!!!!』


 その咆哮が倉庫全体に轟くやいなや、キザ悪魔の纏う気配が一気にはね上がった。


 ――ぬっ!?


 キザ悪魔の身体からは絶えず黄色い悪気が湧き出ている。


 その量は、普段感じることのできない人族である妻たちにも目視できるとんでもないレベルの量だ。


 ――ちっ! ヤツはバカなのか!? これほどの悪気を発すれば……くそっ、この気配……聖騎士かっ!? 早すぎるだろ。


 俺は魔力を保有した人族の気配を感じとった。この魔力の質は聖騎士で間違いない。早速この倉庫にすぐに向かってきている。


『ハァハァ、フゥシュー……グフッ、グフフ……どうだ……ボクは、ネズミヲ……狩るにも、ゼンリョクでヤル……ゼ?』


 目の前のキザ悪魔は、こちらに向かってくる聖騎士の存在に全く気付いていない。

 やはり無理な形態で思考が回っていない様子。

 いや、デビルオーガ族は考えるよりも先に手が出るタイプの種族。これがヤツ本来の姿なのかも知れん。


 ――しかし、これは時間がないな……ん?


 ふと、俺の視界の隅に妻たちがガクガク震えお互いに抱き合っている姿が目に入った。


 ――ぬ、いかん!……あれは悪気に当てられている! ラット。


『主すまん』


 ラットは、どうやら俺の戦闘の妨げにならないように回復魔法の発動を自重しているようだった。


――『かまわん。できる範囲で回復魔法を使っていてくれ』


『分かった』


 悪気は人族にとってかなり有害なものであった。


 受け続ければ体調不良を引き起こす。受ける時間が長ければ長いほど症状は悪化する。

 まさに今の状況だがこの量は非常にまずい。最悪死に至るだろう。

 だからこそ俺はラットに回復魔法の使用を許可したのだ。


 因みに俺の場合は、人化によって悪気のそれを完全に抑えて込んでいた。

 人化を解いても巧みな悪気操作で俺自身の身体に薄い膜を纏っている程度にまで抑えいてほとんど無害。


 悪魔からすれば、そのことで、大した悪魔ではないと侮られる一因となってしまうのだが、俺に知る由もない。


『デビル゛……ヴェ゛ボ ン゛ッ!!』


 俺が妻たちに意識を取られている隙にキザ悪魔は地の底から湧き上がるような低い声を発し両手に二本の硬鞭を具現化させていた。


 その硬鞭は前世の記憶にある知識のモノよりも長く、パッと見で、一つが3メートルほどの長さはあるだろう。そして極め付けにその硬鞭は鉄柱のように太い。まさに鬼に金棒。


 仮に人族が、この硬鞭で殴られれば一瞬でひき肉と化するだろう。


 ――太すぎだろ……


『フゥ、フゥ、フゥ…………ハハ、ヘヘへ』


 キザ悪魔は己の勝利を確信するかのように気持ち悪く不敵な笑いを浮かべた。


『キサマ……は、モウ……オワリ……ダゼ……ひゃ、ヒャッハッハッ!!』


 キザ悪魔が腰を低く構えると足下の地がミシリと悲鳴を上げ、ボコンッ! と大きな音を立てて陥没した。


 陥没した地になってもミシミシとクモの巣状にヒビ割れが広っていく。


 それからキザ悪魔は、より前傾姿勢となり胸が地に着くか着かないかの所まで胸の位置を低くすると、爆発が起こったかのように一気に跳躍した。


『ヒィッハァァ……!』


――むっ。


 俺の予想に反して、明後日の方向に跳躍したキザ悪魔は、素早く地に着地すると稲妻の如くジグザグに俺の背後に回り込み、更に一段スピードを上げて迫ってきた。


 ――後ろ……ね。


『キエエェェェェェェッ!!!!』


 キザ悪魔は、地を抉りながら駆け一瞬にして己の間合いへと持ち込む。

 キザ悪魔よカン高い奇声の後には二本の硬鞭がクロスに振り下ろされた。が、


 ――そんな大振り……俺を舐めてるのか?


 俺は上体だけを左右に反らし最小限の動きで避け、己の最も得意とする間合いへと歩を進める。


 ――まあ、マッチョ悪魔より速い、けど……


 力任せに振り下ろされる硬鞭をスルリスルリと掻い潜り、いとも簡単にがら空きになっているキザ悪魔の鳩尾を捉え、俺は右拳を捻りながら突き出した。


『ふんっ!!』


 俺の拳は結果カウンターとなってがら空きの鳩尾めり込む。


 時間がないので手加減など一切しない。魔力を籠めた俺の渾身の一撃だ。


 ドフッと低く鈍い音の後にブチブチッ! ボキボキッ!! ブチブチッ!! とヤツの身体を破壊する音がしっかりと聞こえる。


 俺の拳にも肉と骨を断つ確かな感触を残して。


 ――あれ? 脆くない……?


 俺がそう思った時には、俺の拳がキザ悪魔の身体を突き破っていた。


『ァ……アア……アガッ……アガッ……ガァハッ!!』


 デビルオーガ族は己の強靭な肉体を過信するあまり守りを疎かにする傾向がある。


 その理由はデビルオーガ族に打撃はほとんど通らないから。その分傷を与えれば他のどの悪魔よりも痛がる。痛みに弱い。


『ヴ、ウグッ……ナ…』


 俺が拳を引き抜くと、キザ悪魔のお腹に拳大の丸い穴がポッカリと開いていた。


 開いた穴から奥の景色が見える。背中はもっと酷い、肉や、臓器、背骨などに至る何かしら、身体の後ろ半分、背中のほとんどが吹き飛んでいた。

 これはヤツの身体を貫く瞬間に、俺が魔力を込めたため。


 ――魔力を込めすぎたか……


『ガッ……バッ…………バ……カ……ナ……』


 背骨が吹き飛び、支えのなくなったキザ悪魔は己の腹を確かめようと、視線を下ろすも重力に引っ張られドスンッと地を揺らしうつ伏せに突っ伏した。


『マチガイダ……ボグ……ハ……ハチ……キ……サ……マ、ナ……ドニ……ヤラレ……』


 通常の生物なら即死レベルのダメージなのだが、さすがは生命力の高い悪魔種族のデビルオーガ族。


 即死レベルの酷い状態にもかかわらず再生を始めている。

 凄いスピードで逆再生したみたいに身体が再生して、再生したところから盛り塞がっていく。


 ――これは面倒だ……


『ふん、悪いな、もう時間がないんだ……お前の話を聞いている暇はな……』


 ――ちっ! 聖騎士が予想より速い……この距離、誤魔化せるか……


 俺は、急ぎ右手をキザ悪魔に向けると攻魔:紫炎を使った。

 いつもより魔力を籠めた強力な攻撃魔法。


『グヘッ……モウ……スコシダ……グヘヘッ……コレハ……ナニカノ……マチガイ……マッテロ……グハハ……モウスコシデ……オマエヲ……コロシテ』


『いや。お前はここでさよならだ。紫炎!!』


 キザ悪魔は再生に注力し魔力の障壁も何もなかった。


 超再生により身体に力が入り手応えを感じたキザ悪魔は、うつ伏せのまま細く微笑み反撃の機会を窺っていた様子。俺が気づかいとでも。


 まさか、次の瞬間に、己が死ぬなどと微塵にも思っていなかったのだろう。


 キザ悪魔は不敵な笑みを浮かべたまま、シュッと蒸発し消滅した。


 後には紫色の蒸気が少しだけ漂い、それもすぐに霧散した。


 ――ふぅ。


 俺の頭に無機質な音声が響く。悪魔の囁きだ。


【悪魔アシュラムより所有感情値を1,180,000カナ獲た】

【悪魔アシュラムの契約者チョビンが譲受された】

【本年の納値分に感情値が達しています。納値をお勧めいたします。

10万カナ納値しますか? Y/N】


 ――なっ! ちょっと待て、すまないが後にしてくれ。聖騎士が来てる。


【本年の納値10万カナを保留にしました】


 もたつく暇はない、俺はすぐに人化して震える妻たちに駆け寄った。


「エリザ、マリー。大丈夫か?」


「「く……ろー」」


 二人は必死に何やら言葉を発しようとしているのだが、強い悪気に当てられ、上手く言葉にできないようだった。ラットに回復魔法の使用を許可していてこの状態だ。

 ラットに回復魔法の許可をしていなかったと思うと震えが止まらない。


『ラット助かった。あとは俺が……』


 キザ悪魔の悪気はもうなくなった。後は俺が回復魔法を少しかけてやれば大丈夫。そう思い、妻たちに回復魔法を掛けようとした、のだが……


「君は……ハンターのクロー……なのか?」


 できなかった。なぜなら倉庫の入り口から俺の耳に凛とした張りのある、心地よい声が届いたから。


 ――くっ、こいつ早すぎる。エリザとマリーを回復させて、この場から逃げたかったが、間に合わなかったか。


 その声の主は以前、ギルドで挨拶したSランクの聖騎士セリスだった。


 セリスは倉庫の入口からキレイな銀髪を靡かせゆっくりと俺たちの方へ歩み寄ってくる。


 その視線は常に周りを警戒し隙がない。


 静かな倉庫に、セリスが歩を進めるブーツのカン高い音だけが響いていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る