第11話

瑠璃子は4人の中で一番オシャレで流行のものもよく知っていた。


真希、前髪巻いてみなよー!かわいいよ!コテ貸してあげる。


ありがとう〜


ここはショッピングモールのトイレだ。


真希、梨奈、瑠璃子、詠美の4人はいつものように、学校帰り、遊んでいる。


女子高生の放課後は楽しい。


真希、次貸して〜


と梨奈


いいよ〜


と答える。


今日は最近できたスイーツ食べ放題の店に行くのだ。


これも瑠璃子から教えてもらったお店だ。


「パーコ」は、町の中心にあるショッピングモールだ。若者に人気の場所だ。10階まであり、いろんな店が入っている。いまから行くスイーツの店「スイーツパニック」も、このパーコの中にある。


真希はスイーツパニックの入り口で立ち止まった。


瑠璃子は、真希、何してんのー?早く入りなよー!という。


あ、うん。


真希は入った。


スイーツパニックには色んなお菓子やケーキが並んでいる。スイーツだけではなく、ピザやパスタもある。来ているのは真希たちのような女子高校生や、女子大生が多い。


真希たちは、ケーキを取って、席についた。


詠美がもうすぐ文化祭だねー!楽しみー!


と言う。


瑠璃子は、うちらのクラス田辺が仕切ってるじゃん。終わってるよね。


と言う。


田辺というのは、クラスの担任である。真面目すぎるため一部の女子には不評だった。


梨奈は、分かる。なんで文化祭なのに、担任が仕切ってんの?って感じ。というと、笑った。


瑠璃子は、


でも嬉しー!真希と梨奈、部活辞めてこれからは一緒に遊べるね。


といった。


真希は真っピンクなテーブルにおいてあるショートケーキを見た。


今でも充分、楽しいはずだ。


だけど、頭の片隅で鳴っている。バンドの音。


本当にこれでよかったのだろうか。

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