第10話

昼休憩、梨奈とごはんを食べている。


私、軽音学部抜けようと思うんだよね。


と梨奈。


えー!と私。


真希も一緒に抜けない?


「私、歌うのは好きだけど、バンドに興味あるわけじゃないしさ。それに、男子ばっかりだし。真希、男子苦手でしょ?一緒に抜けようよ。放課後、みんなでプリクラ撮ったりして遊べるじゃん。」


と梨奈が言った。


「そうだけど、、えー、どうしよう。」


軽音学部は楽しい。しかし、積極的な梨奈と比べて、私、真希はあんまり人と話さないタイプだ。

梨奈がいなくなったら軽音学部の人たちと仲良くできるだろうか。梨奈がいるから楽しくやってこれたのではないだろうか。


私は想像してみた。毎日、放課後はバンドの練習をしている。

それが、明日からやらなくて良いのだ。


悪くない。


「梨奈が辞めるなら、、」

私はそう言った。


ふと、軽音学部の人たちのことを思い出した。梨奈のおかげで、いろんな先輩と話したり、仲良くなれた。みんな優しい人たちばかりだった。でも、真希が「友達」だと思えるのは、、、村井先輩だけだった。


消極的な真希が自分から話しかけた人だからだ。


梨奈と真希は軽音学部をやめた。


それから、放課後に遊びに行くようになった。


同じクラスの、瑠璃子、詠美(えいみ)の4人は帰宅部だ。


4人で雑誌を立ち読みしたり、プリクラをとって遊んだりした。


楽しい毎日だった。


帰りに、かわいい古着屋さんや、雑貨屋さんに寄り道したりした。


化粧品コーナーで化粧をしてみたりもした。

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