第9話 過去を辿る者
「狐に化かされた気分です……」
「あれ? アルディシアでも狐は人を化かすのか?」
「知りませんよ。師匠の言葉遣いがうつったんじゃないですか。……って、そんなことより、今はヨルメアのことですよ! いや正確にはヨルメアじゃなかったんですけど!」
ばんばんと膝を叩いて、それからエルシャは頭を抱えた。
日の落ちたシファレス家跡地を離れ、クガナとエルシャは再び馬車に揺られている。
一時外出の許可を取り、出向いたヨルメア・シファレスの生家。そこで得られた情報は、ヨルメア・シファレスがヨルメア・シファレスではないという事実だけだった。
「はあー……もう、どういうことなんですか。ヨルメアの謎を曝こうと思ったら、さらに謎が深まるだなんて」
「だが、一つの謎は解けたぞ。俺たちの見てきたヨルメア・シファレスは、ヨルメア・シファレスじゃなかった。だから、本物のヨルメアが使えないはずの魔法を使うことができた」
「別人だった……って、ことですよね」
「ああ」
なんとなしに左手の具合を確認しながら、クガナは続ける。
「何者かがすでに死んでいるシファレス家の令嬢、ヨルメア・シファレスを名乗って、権力を手に入れようとしたんだろう。そして少なくとも、俺たちが来るまではその計画は上手くいっていた」
「……どうしてヨルメアだったんでしょう」
「理由はいくつか思いつく」
クガナは左手の指を立てながら言う。
「一つめは、すでに死んでいること。これは本人に出てこられたらおしまいだから当然だな。二つめ、地方の貴族であること。貴族階級でなければ意味がないが、中央に顔を知られていれば、偽物だと気付かれる危険性が高いからだ」
「そして俺たちにとって重要なのは三つめ、性別が同じで、年齢が近いこと」
そこでエルシャも、はっとした表情を見せる。
「あいつはシファレスの人間なら、なりすます相手は誰でも選べる状況にあったはずだ。当主でも、その妻でもよかったはず。なのに、その中でヨルメアを選んだのであれば、それが最も自分に近い人物だったからだろう」
「つまり、年齢と性別はわたしたちの見た通り。ってことですね。魔法で姿を変えたりはしていない」
「おそらくな。だから俺たちが捜すのは、『あのヨルメア』のままでいい」
うんうん。と、エルシャが力強く同意した。
たとえヨルメア・シファレスがヨルメア・シファレスでなかったとしても。少なくともあの女が追うべき相手であることに変わりはない。これだけでも、価値のある情報だ。
「じゃあ、同年代の女性で、七年前の侵攻戦の最中に姿を消した人物……を調べるのがいいんでしょうか」
「それが出来ればいいが、難しいだろうな。侵攻戦ではかなりの死者や行方不明者が出たはずだ。外領の人間という可能性も皆無じゃない。混乱に紛れて貴族になりすませるくらいだ。消えた人間の数も多いだろう」
「あー……そうですね。そうなると正体を知るのは不可能に近いのか……。じゃあやっぱり、『あのヨルメア』が出てきてからの関係場所を探るしかないんでしょうか」
「いや、俺たちは一つ、手がかりを持ってる」
「……? 何かありましたっけ」
「お前が聞いたんだろ。七年前の外領連合侵攻戦の時、王族殺害の手引きをしたのはヨルメアか? って」
「あ、ああ! 本人に聞きました。それで彼女は『わたしがやった』と」
「おそらくだが、それは事実だろう。あえてそんな嘘をつく理由もないし、あいつがアルディシアを支配するなら、王族の存在は邪魔だからな。俺たち外領連合に情報を流していた内通者はあいつだ。そして、連合がアルディシアに侵攻している間に、あいつはヨルメア・シファレスになった。だったら——」
跳ぶように立ち上がって、エルシャは声を上げた。
「ヨルメアになる前の内通者のことが分かれば、ヨルメアの正体も判明する!」
馬車の屋根に頭をぶつけて、あいたたた……とエルシャは頭をさすった。
「……まあ、そういうことだ。それで俺たちは今、牢屋に戻ってる。アルディシアには、外領連合の軍師をやっていた奴が虜囚として捕らわれてんだよ。そいつに聞けば、内通者の正体が曝けるかもしれない」
「なるほど! じゃあさっそく行きましょう、師匠!」
すでに向かっていると言っただろう。と改めて口にするのも面倒なので、クガナはもうエルシャを無視することにした。
しかし……と、クガナは馬車の外を見る。
「ヨルメアは、どうしてあの屋敷を放置したんだろうな。こうして確認しに行けば、自分が偽物なのは気付かれるだろうに」
調べられない自信があったのか。気付かれても潰せると思っていたのか。
あるいは——
「死に場所があるのは、羨ましいな」
小さく呟く。
馬車の外では、少しずつ雨が降り始めていた。
◇
二日続けての雨。
日の光が足りない室内を、エルシャの魔法による炎が明るく照らした。
「本当にここなんですか? 師匠」
「確実じゃないみたいだが、シオンの推測だから、たぶん合ってるだろ」
「それにしたって、ちょっと予想外だなあ……ヨルメアの正体が教会の人間だなんて」
そう。ここは郊外にある廃教会。エルシャがヨルメアとボラスに出会ったあの古びた教会よりもだいぶ大きいが、こちらはすでに使われなくなって久しいようだった。
「彼女はいつも、子供を使っていたよ」
内通者のことを訊ねると、シオンはそうクガナに告げた。
アルディシアの内通者は、外領連合に自ら接触することはなかった。代わりに使いとして手紙や資料を持ってきたのは、郊外に住む子供たちだったという。
子供たちは使いを頼まれた相手のことをけして話さなかったが、何度か探るうち、彼らがあまり恵まれた家庭にはないこと、そして、頻繁にとある教会に出入りしていることが分かった。
シオンはそれ以上の調査は行わなかったものの、
「そこのシスターが、ヨルメア・シファレスだと思うよ」
と、クガナに話した。
「教会かあ。外領だと縁がないですよね」
「神国の人間がそれぞれの土地神を信仰するための場所だからな。神に祝福されてない外領の人間からすれば、建てる義理も祈る義理もない」
クガナの言葉通り。教会というものは、三神国がそれぞれの土地神を信仰するために建てられている宗教施設だ。
ここアルディシアの場合であれば、アルディシアに祝福をもたらしている、アラドベレクという土地神を祀っている。アラドベレクは獅子のような姿をした雄々しき土地神で、この教会の礼拝堂にも、その姿を象った像が立っていた。
「はー、これがアラドベレク様ですか」
「お前の出身国だろ。覚えてないのか?」
「……正直、あんまりですね。言われてみれば、この獅子の姿に見覚えがあるような気もしますけど」
神国において、神とは国内のどこにいてもその存在を感じられるものであり、誰であろうと祝福を受けている、共にあるのが自然な存在だ。
人々は教会に行かずとも神を感じ、神に祈り、神を愛する。神もまた、教会まで行かずとも、神民を守り、神民に力を貸し、神民を愛する。
そうした神国において教会とは、神をより強く信仰しようとする者のための修行場であり、また人の手を介して、世の不平等を救済するための機関でもあった。
「そんな教会のシスターが、なんだって外領に情報を流して、王族を殺害させたりしたんでしょうか」
「さあ? 王族の横暴に腹でも立ったんじゃないか」
「……わたしの家族なんですが」
「知ってる」
中央の礼拝堂を抜けて、神父やシスターの生活空間へと向かう。廊下の床は埃をかぶり、長く使われていないのがすぐに分かった。ヨルメアはここには戻っていないのだろう。
その後、いくつかの部屋を見て回る。何も置かれていない部屋もあれば、武器が並んでいるような部屋もあった。この武器は、外領連合との戦時に持ち込まれたものだろう。
「だいぶ長いこと放置されてるみたいだな」
「……うーん、無駄足でしたかね……」
最後の部屋は、書庫か何かのようだった。アラドベレクについてや、各国の地図、神よりもたらされた神剣ソラスについてなど、様々な文書が整然と置かれている。
二人はいくらか資料を漁ったが、めぼしいものはなかった。
「帰りましょうか、師匠」
そう言って、エルシャが踵を返す。
と——
「……今、靴音が妙だったな」
クガナが違和感に気付いた。
左手で錆色の片刃剣を抜き、エルシャをどけてから一瞬で床を斬り刻む。
そこには、地下への階段が続いていた。
「流石師匠」
「行くぞ」
階段を降りた先には、また資料。しかし今度は、実に乱雑に、かつ膨大に。所狭しと魔法書や手記、何かの記録などが散らばっていた。
資料は古いものから新しいものまで様々で、石碑の写しらしきものまである。
「ヨルメアのものでしょうか」
「たぶんそうだろうな。空間魔法についての魔法書もある」
しかし、魔法書は資料の中のごく一部。
大半の資料は、世界中から集められた戦争の記録のようだった。動員された数から日々の戦果、あるいは死者数。勲章を賜った人物名、自軍が多く被害を受けた破界者に付けられた異名、などなど。神国外領問わず、とにかく大量の記録が集められている。
「戦争に興味があったのかな」
「戦争狂が戦争を起こしたってんなら、ある意味分かりやすくはあるが」
資料を漁りながら、二人は言葉を交わす。
「うわー、これなんかすごい古そうな文書ですよ。三百年くらい前かな。えーと、ユーベルク消滅戦の被害規模……と」
「……ユーベルク?」
クガナの手がぴたりと止まった。
「あれ、古い資料はこのユーベルクの名前が出てくるものが多いですね。ユーベルク、こっちもユーベルク。……うーん、なんか聞いたことあるような」
「……呪滅の地ユーベルク。草木すら生えず、魔獣が闊歩する、死の土地だ」
「あ、そうそう。聞き覚えがあると思ったんですよ。師匠、詳しいですね」
「俺が不死になった場所だ」
「…………。え?」
エルシャが資料を繰る手が止まった。
「ユーベルクは、かつて四神国の一つとして栄華を誇った神国の名前だ。土地神ユベリオを祀り、今のアルディシアのように自然も豊かな祝福の地だった」
「それがどうして、呪滅の地なんて……」
クガナは静かに続ける。
「戦争があったんだ。外領による神国への侵攻。よくある戦争の一つだった。俺も参加した。その戦争は思いのほか上手くいって、祝福の地の奥深くまで戦線を進められた。今度こそ国を取れるかもしれないと外領の連中は沸き立っていた」
「だがそこで、奴らは土地神ユベリオを解放した」
エルシャが一つ、息を吞んだ。
「ユベリオは外民たちをことごとく殺していった。鏖殺だ。土地神にとって外民たちは、自分の祝福を汚す害獣のようなものだったんだろう。ほとんどの兵が死んでいった。俺たちは生き残った精鋭で、ユベリオを斃す賭けに出た。俺は正直、無理だと思ってた。たぶん他の連中もそうだろう。ここが俺の死に場所なんだと思った」
「でも、師匠は……」
クガナが小さく頷いた。
「殺したんだよ。土地神ユベリオを。『殺せてしまった』んだ。今でも、あの時何が起こったのか記憶が曖昧だ。両目も潰れてたし、片腕は千切れてた。全身が溶けて、触覚すらなかった。でもそんな境地で、何かの理が破れた」
「破界の力……」
「神を殺して、その呪いを一身に浴びた。たぶんそれが不死になった理由だろう。何が起こったのか理解したのは、それから数十年痛みに苦しめられた後だったけどな」
「そう、だったんですか……」
エルシャはクガナの吐露を聞き、うつむきながら目を閉じた。
「……だが、問題はそこじゃない」
「え?」
「今問題なのは、俺の愚かな末路じゃない。『どうしてユーベルクの資料がここにあるのか』だ。ヨルメアはこれを集めて、何をしたかった? 何を企んでる?」
「えっ? あっ、つまり……」
資料をいくつも指差しながら、エルシャは蒼い髪を梳く。
「この資料は、師匠を追っているってことですか!? ユーベルク消滅戦から、その後に参加したいくつもの戦争……白髪の剣士の足跡を辿って……もちろん、単なる師匠の熱狂的信者……なんかじゃあなくて。神殺しの情報が欲しかった。じゃあ、ヨルメアの目的って——」
「ユーベルクの再現。ヨルメアはアルディシアの土地神、アラドベレクを殺そうとしている」
「その通りですわ。クガナ様」
地下室の床が、真っ黒に染まった。一瞬にしてその黒が天井まで広がり、部屋全体を包み込む。——空間魔法!
「まさか、ヨルメア!? この部屋まで罠を仕掛けてたんですか!?」
黒い空間の遠くに、ヨルメアの姿が見えた。
「はい。その通りです、エルシュナーゼ様。しかし、よもやわたくしの資料室まで辿り着くとは、思っておりませんでした。そしてわたくしの真の目的に気付かれるとも」
「だとすれば、ずいぶんと俺たちを甘く見積もったな」
「ええ。わたくし反省しております。偉大な死王たるクガナ様が、わたくしごときの予想の範疇に収まるはずがないというのに。ですので——」
クガナの頭上に、何かが降ってくる。
「右腕、お返しいたします。色々と……使わせていただきましたが、やはり貴方様の元にあるのが相応しいかと」
「……気色悪いな」
言いながらも、クガナは右肩からの傷口に右腕を添えて左手と口で縛り上げる。
「その上で、お願い申し上げます。どうぞ、わたくしの願いを聞き入れてくださいませ。アルディシアの土地神、アラドベレクをその剣で斬ってくださいませ」
「嫌だと言ったら?」
ヨルメアが微笑む。足元の色が変わり、どこかの光景が映し出される。
雨の中、何かが蠢いている。遠くからではよく見えない? いや、目を凝らせば分かる。あれは——
「ノエン軍!? ザラもいますよ、師匠! どうなってるんです!?」
「クガナ様たちも参加されていた、あの外領同士の戦争。最終的にノエンが勝利いたしました。ザラを取り込み、そのままもう一つ、今はドートという外領も併合しております。全てわたくしたちの支援の賜物」
「……そして次に、奴らはこのアルディシアに向かっている。俺に否応を言わせる気はないってわけだ」
「はい。流石はクガナ様、ご理解が早くて助かります」
「ど、どういうことです、師匠!」
「言っただろ。再現だ、ユーベルクの。もしかすると七年前もそうだったのか?」
あら、とヨルメアは目を丸くし、それからにやあと笑みを浮かべる。
「ああ、クガナ様、クガナ様。わたくしの企みをそこまで理解していただけるなんて、光栄の極み。わたくし今にも昇天してしまいそうです」
「師匠、説明説明!」
「うるさいな……だから、今回も前回も、こいつのやりたいことは同じなんだよ。アルディシアを危機に陥らせて、土地神を呼び出す。そして誰かに殺させる。前回は上手くいかなかったようだがな」
「ええ。そうなのです」
ヨルメアは困ったように笑う。
「七年前の外領連合侵攻戦では、王族たちが土地神を呼び出すことなく殺されてしまったのです。あれはわたくしの過ちでした。もう少し抵抗し、抵抗の末に土地神を呼び出してくれる算段でしたのに。——クガナ様が……そう! クガナ様がクガナ様がクガナ様が強すぎたせいで! その上、鍵まで失われて、なんと愚かな王たち!」
「————っ!」
エルシャが怒りに歯噛みする。
一方、ヨルメアは急に冷静な顔に変わって。
「しかし今度は、過つことはない。ここに全てが揃っているのですから」
空間が再び色を変えた。幾重もの格子が現れ、空間を分離していく。
「師匠!」
エルシャが伸ばした手を、クガナの左手が掴——め、ない。
「いけませんよ、エルシュナーゼ様。貴女とクガナ様はけして共にあってはいけない。神に仕える者と、神を滅ぼした者なのですから」
「さあ、クガナ様。どうぞわたくしと——」
「だから。さっき言っただろ」
ヨルメアから伸びた手を払いのけ、クガナは言う。
「——俺『たち』を甘く見積もるなって」
ヨルメアが魔力の気配に振り向く。その先で、エルシャが魔法陣を作り上げていた。クガナにとっては、少しばかり見覚えのある魔法陣。ヨルメアにとっても、もちろんそうだろう。
なにしろあの魔法陣は、ヨルメアが配下に教えたものなのだから。
「崩壊の魔法陣——!?」
「お前のために死んだ馬鹿の使っていたものだ。お前が組み上げたんだろう? 空間魔法が使えなくても、崩壊はさせられる。見事なもんだな、ええ?」
空間が急速に縮んでいく。格子が砕け、周囲にヒビが入っていく。
「クガナ様! クガナ様どうして! どうしてわたくしを受け入れてくださらないのです! わたくしはこんなにも貴方様を愛しているというのに!」
「知るか。とっとと消えろ。おい! 空間が完全に壊れる前にちゃんと周囲を斬っとけよ!」
「わ、分かってますよ師匠! まずは魔法陣に集中しないと……ぬぐぐ……」
唸るエルシャを睨みながら、ヨルメアが吠えた。
「いつも。いつもいつもいつもそうやって、エルシュナーゼ様のことばかりッ! ——どうしてあの女を助けたのです! どうして手元に置いている! 貴方様は、クガナ様は、気高き孤高の剣士だったはず!」
「……うるせえよ」
左手で錆色の片刃剣を振るう。クガナの周囲が微塵に割れた。
ヨルメアは歯茎をむき出しに怒りながら、崩壊魔法で砕けた空間を渡っていく。そして、エルシャの背後へと。
「えちょっ、くっ!」
「せめて、鍵だけでも!」
咄嗟に構えた大剣。神剣ソラス。
その神剣を包むように、小さめの黒い空間が形作られる。
「手を離せ! 手首ごと持って行かれる!」
「えっ!」
エルシャがパッと手を離した瞬間、神剣ソラスが消えた。別の空間に飛ばされたらしい。そしてそのまま、ヨルメアも消える。
「し、ししょ——」
振り向いた瞬間、クガナはエルシャの隣にいた。剣はすでに振られている。周囲の空間が斬り裂かれた。
そして空間が弾け——割れた。
二人折り重なって、地面に倒れ込む。
どうやら、今回は地面は近かったようだ。
「あ痛たた……」
「なんとか二人とも無事みたいだな」
「はい師匠、どうにか。それで一体、ここはどこ——」
見上げようとしたところで、何かが視界を覆った。涎と、牙。それはつまり、何かの口。
「えっ、えっえっえっ、ちょ」
剣閃が走り、凄まじい量の血飛沫が吹き荒れる。片側で八つの目を持つ獣の頭が、上半分だけ飛んでいった。
「これは……まずいことになったな」
クガナに続いて、エルシャも立ち上がる。周囲を見ると、無数の獣に囲まれていた。
そのいずれも、異様。異常。異形。神の祝福によって美しく育ったアルディシアのそれとはまるで異なる。穢れを啜って育まれた怪物。
「し、師匠……もしかしてですけど、ここって……」
「神の祝福から一番遠い場所。……呪滅の地、ユーベルクだ」
言うと同時、魔獣たちが二人に襲いかかった。
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