現状(いま)の君を想うことに後悔はしない⋯予定

「ちょっ⋯ちょっと待ってくださーい」



「カツン。カツン」

まだ?なに⋯


「何ですか?」

「一応被害者さんの携帯も見させてもらいました。」

「なんかあったんですか?」

「いえ。特に⋯問題は無いのですが、まぁ恨まれて当然かな..と言うのはよく分かりました」

「は⋯はぁ⋯」

「これ返しておいてもらえますか?」

「私が?です?警察の方が返すんぢゃ?」

「まぁ相手も認めている事ですし、特に問題は無いかと」

「はぁ⋯」

「柚次くんは大丈夫なんですか?」

「……。」

「では!ありがとうございました。お気を付けてお帰りください!」



「ウィーーーーーン」


「カツンッカツン⋯」

ほんとにバカねゆう。



⋯中。私も見ていいのかな⋯


見たい


「ブーブーブーー。ッ!?」

( ゆー。ごめんなさい)


……。七瀬恵那子⋯えなちゃん?!

!!……裸。ゆうなにしてのこれ⋯。

そういう趣味



えなちゃんから……ね。





昼間会ったの...この人だったんだ。




七瀬恵那子⋯私のいとこ⋯あんまり会った事ないけどこの顔……間違いない。

よりによって……この子も一緒?


「はぁ⋯」


「バッ……五藤さんですか?」

「はい。時中病院までお願いします⋯」


「はいわかりましたー。」



「はぁー。」

なんかめんどくさい……





「800円ね」

「1000円で。お釣りはいいです」


「⋯。ありがとうございますっ」

「バタッ⋯ブゥゥゥ⋯」


5分ぐらいの間に何回ため息ついたかな……


「カツ⋯カツ⋯ンカツ⋯。」

「マコちゃん?!」

「!!」

⋯えなちゃん

「えな⋯ちゃん?」


「やっぱそうだっ♡タタタタタッ⋯」

⋯なんでまこちゃんが

⋯なんでえなちゃんが

「どうしたの?⋯こんな時間にこんなとこで」

分かってるけど。

「ゆーがね。……えなの彼氏が入院したって聞いて⋯」


「まこちゃんは⋯?」



⋯あぁなんて言えば……



「えーとね⋯ゆうが初対面の人と⋯あ。男の人ね……私が働いてる店に飲みに来て⋯その人を家に送った後。こうなったの」

「ゆう?」



⋯あ!名前……


「知り合いなの?」




「あ。うん⋯高校の同級生……だった。から⋯」

彼女⋯だったんだ。




⋯ホントにそれだけ?……に見えないよ?その手に持ってるの⋯ゆーのだし




「てかえなちゃん!⋯男の人に.あんな写真送っちゃダメ」




「……。だって」

可愛い⋯そのモジモジ……そりゃゆうも好きになるよね。小さくて可愛いし




「でも⋯でも。ゆーはえなのだからっマコちゃんにはあげないよ?貸してもあげない!」


……言っとかないと⋯変な芽には。




「……。ま……いこ?心配だし」



「……。」






寝れね⋯変な夢見て誰もいないこの状況。

「はぁー。」


「がらららー」


……まこ⋯きてくれた⋯





……えな!?

「えな!?」

「ゆー」


心配そうに⋯


なぜ2人……。どうして2人⋯

嘘は突き通せない。事実がそう教えてくれる


「ゆー?なんで事になったの?」

……え。なんて言われて来たの。警察?まこ?⋯

でも顔を見るに⋯そんな試す余裕はない顔……



……まこは⋯。


試してる!!完全に試してる……俺が嘘をつくか⋯。言えるか!不倫相手に刺されたとか⋯言えるやつ居んのか?


「通り魔だ……たぶん。⋯うん。わからんけど」


「なんで?ゆーお金持ってそうに見えないし⋯」

「だからなんでお前はいつも考え方がそんな固定されてんのよ!⋯痛っ」


「ごめんごめんごめーんねっ♡よかった⋯生きてて」

まだなんか言いたげだな⋯。


「てかゆーマコちゃんと同級生だったんだね⋯。」

「う⋯うん。飛び出してたまたま行ったとこにいた。」


「マコちゃんはえなのいとこなんだよ?ねーマコちゃん」

まこに恨みでもあるの?


いとこ?……⋯いとこ?!


「え?!そうなの?」

「⋯私もさっき知った。ゆうの携帯みて⋯」

なんか絶望した⋯俺は2人共好きで⋯好きだ。

どっちがどうとか⋯今は...てか携帯……


みたんだ。


「そういやさ⋯マコちゃん結婚してたよね?えなも一応行ったし……」


「……。うん⋯でも。離婚した」

何でここでゆうのこの子⋯


「子ども居たよね?」

……。


「あっちに⋯いる」

知ってるし⋯ゆうは知ってるから⋯

なに?私にどうしろと?


「えなっ⋯もういいから。俺も知ってるし」

どうしたえな⋯


「なんで⋯マコちゃんかばうの?」



やっぱりおかしい……この2人



「マコちゃん」


「え⋯なに?」


「ゆーの事……好き?」

「えなやめろ!どうしたまぢで⋯こっちおいで……グイッ」


……来ない⋯てか手動いた……



「好き。」



「え?」

まぢかそれ⋯嘘だろ。

いやてか⋯後日2人の時に……


「やっぱり。2人にはさせないから」




どうやって聞こえた⋯



「さっき言ったよね?あげないし貸さないって⋯もう。会わないでほしいよ⋯ゆー」



下を向いて今にも泣き出しそうなえなを横目にまこと俺は顔を見合せた


「今日は……2人共帰っていいから。ごめん」

「えなは帰んない!」

絶対に帰らない⋯こんな事して⋯自分を余計に見てもらえなくなる。わかってるよ?分かっててやめれるぐらいなら


……そんなの好きぢゃない



「私は⋯か。帰るね」

「う⋯あ。ありがとね」



「ガラーーー」


まこは⋯どう思ってるのか。何を思って帰ったのか⋯俺には見えなかった。



「えな⋯泣いてる?」


リスクしかない事をメリットのない事を2人が来てからの数分で自ら爆弾を背負ってくれたえな

「ごめんな。大好きだえな⋯」

「んーん⋯ごめんなさい⋯」



抱き寄せたこの小さなデカい魂は⋯とてもか細く震えていた。






あ。携帯……忘れてた




「えな⋯」

「ゆ⋯ぅ」


「ガラッ……」




















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