15 今日の君と明日の君より現状(いま)の君

「マコちゃんありがとねー!」

「今日は⋯珍しく少なかったですねーありがとうございます‪っ」

「変な間⋯やめてよ……」

「あははははぁ」


「冗談ですよー!そしたらまた来週おねがいしまーす」


「はーーい!ありがとねー」




「ガチャ⋯ン。」



俺が話した後⋯さくらちゃんは何も言わなかった。無言で他の客の所に行って、俺達が出るのを⋯見てた。わからんけど



「帰れる?」


⋯この質問は正しいのか..俺のせいな気もする


「⋯帰りたい。でも……付いてきてくれない?」


「うん!分かった!前までで良い?」

うなだれるような言い方⋯嫌とか言えるかよ





「⋯うん。」

どんな顔して帰ればいいかな⋯怒った顔哀しい顔。偉そーにふんぞり帰ろうか……それぢゃ



……いつもと変わらない顔をされる。わからんけどさ




「よーしぢゃあー帰ろっ。何よりも話す事!どうあっても⋯言わないよりゆった方がいいよっ♡」


そうだね⋯間違いなくそうだね!




⋯でも……俺を見ながらゆうなっ




歩いて5分ぐらい⋯無言で柚次くんに続いて足が止まった。


「ねぇ……。」

「⋯うん」


「柚次くんすげーとこ住んでない!?」



「凄くないよ……これでも満足させられない⋯んだから。」




まぢか⋯あゆ凄いわ。てか怖い

高級タワマンと言うやつだ⋯背伸びぢゃ住めない。そんな所


「うわっ……すご⋯。」

そんな凄そうに見えないのに⋯

「頑張ってるんだね。……」

肩に優しく手を乗せるまこ。



「いやマヂですごい。柚次くん⋯俺ぢゃ絶対にできない事をしている!⋯色々自信持ってよ!」




……普通に虚しい発言。こうゆうとこに住みたい願望はない!だけど見れば誰だって感じるよ⋯自分のしょぼさ。




ゆうバカだねホント⋯金だけぢゃない女は居ます!

わーーーーたーーーーしっ!

私はゆうが肩を落としている姿をみて……やっぱり。⋯そう思った



「私たち……ここまででいい?」


「え⋯」



え?ぢゃないよ柚次くん⋯俺が行くのもやばいけど、まこがいくのも、色々やばい。

でも俺が行くよりまし……だよな。



「まこっ⋯いったげたら?」

「……いいの?」


「⋯。どういう意味……」



ニュアンスおかしいから。俺が悪いことしてるからそー聞こえるだけ?……




「二人とも来て欲しいけど⋯」


「ま⋯そうだよね⋯まこだけ行ったら⋯。だし」


「たしかにねー」


「ブーブーブーー。」

またえなか⋯。それどこぢゃないから




「どうしよ」

「……どうしよっか。」


夜中でも出入りが多い⋯

やっぱり都会は凄い何度見ても思う。


「不審がられるし⋯。玄関まで……」

いけるのか?

「行ってあげよ?」


「そう⋯だね。」



お前度胸あるなぁみたいな顔⋯

度胸ぢゃねぇ。逃げ足の速さで⋯どうにかなる……そう考えるしかない



「よしいこっ!何回?22階……」

「ほー⋯」

「うひょー階数でもう無理ハハハッ」



「夫婦だし⋯22」




「まぁいいからっいこっ」


ダジャレかよ!


いや……色んな意味を込めて⋯選んだんだな柚次くん



「ピンポーン」

なんかの施設にいる気分がする⋯

人の住む場所かよ⋯


まこはやたら安定雰囲気……なぜ



あぁ。お前もそういう旦那か。イラつく〜態度だけで分かってしまうむかつき!



エレベーター出てすぐ着いた


「ここ⋯」

「いや待って!俺らがのったら⋯でい」

「ピーーーンポーーン」



「……え⋯あ。」

顔を見合わせて⋯まこと俺は⋯




「ガチャ⋯何してたの?」

⋯おぉ速い⋯出てきた。そしてホントにあゆだ。


「友達と飲んでた。⋯」




気ー弱ー。めっちゃ弱いてかイラついてるのですか⋯あゆさん⋯。見えてないのか気づいてないのか



動けない。⋯あ。ねぇまこ


「はは」


声出してしまったぁ。いや⋯そうぢゃない二人を笑ったんぢゃない!


「あ。あのー……」


何を切り出すつもり⋯てか何を切り出せるの



なんで笑ったのこの人⋯ほんとバカ

「あのー一緒に飲んでてー」


「昼間の……」




……言うな。それ以上言うな。


「柚次⋯ちょっと。先入って」

「うん⋯」




「ガチャ⋯ン。」



そそくさと裏切るように足音が奥へ行く


⋯ってえぇっ!?



なんだよさっきまでの……

「ゆう。なに?どう言うつもり?」

「……。」

言えません。話せません話したくありません



「うちの店に来てて⋯」

「だまれってかあんた何?ゆうのなに?!」



せっかくのフォローが⋯マヂで怖い……

てか先はいらせたのはそこなんだ⋯ね。


「私わ⋯

「は?昼間も一緒にいたよね?」

「⋯。」



まこはなんにもなーんにも悪くないのに。こうなるのは何故だ


「あの私達送ってきただけなんで⋯帰ります。ぢゃ」


振り返って⋯動けない俺の手を引いてくれる⋯


大人!⋯めっちゃ大人!⋯それが大人かとかどうでもいい大人対応!



⋯まこ。この人俺らより年上です!



「ゆう?」

え?なんで呼び止められる。立ち止まりそうになった。




「旦那に話すよ?」


「……。」

それどんな脅し⋯逆脅し?そんなのある?




「それわやめて。ほしい⋯」



しか言えない⋯。





「勝手に言ってください!私達帰るんで。」



そう言ってエレベーターのボタンを押してくれた⋯






……女神やん。ちょー女神。



あぁ女神さま⋯







「ゆう許さないよ?」





扉が閉まる時……なんか聞こえたような。聞こえてないような





⋯どうでもいい。俺には女神がいる




そう感じた。

























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