なんなんだろね。見えない不安と見えてる不安
⋯「はぁ」泊まりたかったぁ〜ぁっ
……「帰りづらい」⋯はぁ
「ん?」
キャバクラの前で明らかに今底辺モチベーションの二人……俺らか
「あ。さきどーぞ」
「いえいえ先どうぞ。」
「…………。」
「一人ですか?」
俺⋯遊が聞いた!
「そ。そうです⋯」
「一緒に行きません?俺ここ行ったことなくてぇ⋯」
「いや⋯僕も...」
……ある意味……ちょうどいい
「なら行きましょう!可愛い子いますかねぇ〜」
えなの事は少し忘れたい。考えたくない
「……。」
同じ境遇?かなぁ?……たまにはいいか
「ガチャ……ガヤガヤガヤ⋯いら。いらっしゃいませぇー!」
おぉ⋯久しく来ると圧倒される⋯この。ギラギラ
多分この人も「ははは」
「ご指名は」
「いや⋯俺ら二人初めてなんでフリーで⋯いいっすか?」
「お⋯あぁ。いいよ」
なんか助かったような⋯危険なような
てか絶対年下だろー?
「今丁度団体出たところなんで⋯奥の席どうぞ」
「おぉっラッキー♡」
⋯そいや名前聞いてなかった⋯てかおれも
「名前なんて言うんですか?俺は遊です!」
「⋯おれは柚次。」
「お名前もそっくりですねぇ」
……なんだこの雇われわ。おれが⋯俺が。
コイツに⋯こいつに負けるわけない!!
……「いまなんかハモらなかった!?」
「え?なにが?」
俺声でてないよね?
……なんか焦ったー。
変な店長に指示されるまま俺らは奥の席に……座った。
「ありがとうございまぁす♡さくらでーす♡」
「あかりでーす♡」
2人が付いてくれた♡
この感覚……。やっぱたまらんよね!
……くはっ⋯今日だけは⋯今日だけは家を出て正解だったかも。
……カモにならなきゃいいね。
「お飲み物〜なににしますぅ♡?」
「何でもおっけえ!」
「柚次くんわ?!」
「おっ⋯おれもなんでも!」
「ぢゃ⋯あー」
「高いのやめてね⋯ごくりっ」
「初めての人にそんな事しないよー♡さくら優しいから♡」
と言って⋯なんか見たことないボトルが開いた
顔を見合わせた俺たちは、
「まあいっか」
「おっしゃあ」
……あほだつくづくアホだと思う
えなに言えねぇ。
「ごくっごくっごく⋯」
「ごくぅーごくっっ」
「……」
「柚次くんすげぇ飲みっぷり⋯だね」
「⋯ごくっ……うまっ!」
マヂで美味い⋯ゆう⋯だっけ。
「ありがとね⋯」
「え?なにそれ!変なノリやめなよっ。バシッ」
「いってぇーー」
「きゃははははははは」
「何やっての2人で女の子ほったらかして。じーーーー」
「ごめんごめんっ」
「モーたのしい!さすが飲み屋っ」
「2人は奥さんいるんですかぁ?」
⋯え?
⋯あ
……やめてその質問⋯
⋯奥さんはいない!
「いないよー♡あかりちゃんわ?」
「……。」
「さくらわかったぁ♡」
「なにがぁ?」
「こっちの人はいるー♡!ぜつたい!」
柚次くんが指さされてた
「こっちとかゆうな♡ゆうじくんっ♡」
「だって今聞いたしぃ⋯ね?ゆうじくんっ♡」
「……嫁に臭いって言われた。」
……え?
「臭いって?」
あかりちゃんがすかさず嗅いだ⋯
「全然臭くないよ?」
「え?ほんとに?!」
柚次くんなにがあった!……でも辛そうなのは手取りわかる気がする⋯そんな悩みの奴がこんなとこ来ねぇもん。
⋯なら俺わ⋯
……大して悩んでないらしい
さくらちゃんも嗅いでる⋯
……なら俺も♡
「クンクンクンクンくんくん⋯しないっ全く⋯しない」
「しないねぇ♡」
「テキトーに嘘つかれてるんぢゃなぁい?」
⋯なんか分かったような顔をするキャバ嬢2人……
「柚次くん大丈夫だから安心安心っ!」
「お。……おおっ♡」
なんとなく元気は出たようだ。よかったっ♡
その後からは柚次くんも俺も2人も⋯マナーの範囲で♡ふざけた♡
「いらっしゃいませぇ!」
そして⋯あかりちゃんは新しい客に付いた。
「ねぇまこちゃんっこのままどっかいこーよー」
「すみませんまだ仕事なのでー」
「まこちゃんさっき⋯いいって言ったよね?」
「……へ?」
「言ったぢゃーん」
酔いまくっての痛絡み客⋯店長もだいたい分かってるから、あんまり見にこないし
「はぁ」
「ねーぇーマぁコーちゃぁーん」
⋯もういいよね?
「バシッ」
「……。」
「すみませんっ!給料貰えなくなるので!失礼します!」
だいたいいつもこれ⋯たまにもっとあげるよ?とか⋯キモっ
「カツ⋯カツカツ⋯カツンッ⋯ガチャ⋯」
「おおーおかえりぃ」
「おかえりなさぁーーーい」
「まってましたぁぁぁあ」
全員がそう言って向いた先……
まさかと思ったら!大体そう!
「ゆう⋯」
「あーぁ⋯」
「ゆうくん知り合い?」
⋯柚次くん察しいいな……
「今日は会いたくなかった人!」
……てか。キャバかよ。
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