第18話 いえいえ私なんぞ気にせずお2人でどうぞ!?
「予定を擦り合わせていただけだ。……それでお前はいつまでここに……? 夕食は?」
「今からです♪
他に空いてる席も見当たらないですし……僕も同席していいですか?」
チラッと私にお願いします、と言いたげな微笑みを送ってくる。グッ……とうとッ……紗貴様、サービス精神旺盛すぎますよ!?
そんなんじゃ私みたいなのは尊分過多で死んでしまいます!!
てか、同席!? 同席ですか!? それなら私どくんでお2人でどうぞ!? お2人でイチャイチャしてもらって……!!
ああっ!? 予定についてはオールオッケー、後でメールか何かで予定表だけでも送って貰えればオッケーなんで!! あ、でもご飯……それに、とてつもなく図々しいのは分かってるけど、見たい!! この光景をこの最高すぎる特等席でずっと見ていたい!! あぁぁぁあ!!
「僕は小崎が大丈夫ならいいけど……」
脳内は葛藤で物凄い勢いのヘドバンをしていますが、表面上は何とか壊れた人形のように首を振るだけで済んでいます。あ、もちろん縦です。
「じゃあ、失礼しまーす」
紗貴様は当たり前のように灯里様の隣に寄って座りました。
ハァ!? とうと!?
私はといえば視界に広がる豪華すぎるコラボレーションにもう完全に逆ギレしていました。
何これ、何これ。私のこと殺しにかかってます!? 刺客ですか!? 最高ですね!?
でもニコニコと笑う紗貴様の視線は明らかに私を敵視しています。とんでもなく迷惑でしょうが……彼の設定ならばそれすらもう美味しい!! ご飯何杯でもいけます!!
アイドルなのにヤンデレ、しかも別キャラクターに対する……、そんなアイドルゲーにしては攻めた設定の紗貴様。
ですから二次創作では腐界の方々に大人気! もちろん灯里様とのカプが有名で、Sっぽいので左に紗貴様が来ることも多いです! 誘い受けも可!
あとは灯里様は後の同ユニットの
個人的に一番好きなのが、イベントでの灯里様引き抜こうみたいな話が失敗した時に言った、
「なん、で……トモリ、トモリ……やだ、やだ!! 行かないで、トモリ!!
……ヒュッ、ぼ、くは……あ……すみま、せん……取り乱しました」
ってセリフが声優さんの迫真の演技もありマジで最ッ高でした!!
なんでヤンデレ化したのかといえば子役時代撮影現場でイジメられていたのを助けてもらったからだとか。……最高すぎません!? つまりはほぼ幼なじみ!!
ちなみにこのイベントからたしか彼の所属ユニット……あ、今からだと未来なんですけど『roi』のメンバーの前では灯里様LOVEと腹黒を隠さなくなるんですよねー!! はぁ……公式さん、私達の性癖よくご存知でッ!!
…………ふぅ、脳内とはいえオタク特有の弾丸トークをしてしまいました。
「……それでだが、とりあえず小崎は僕のスケジュール帳を撮ってくれ。変更があれば報告する。こっちの方が細かく書いてるし手間が省けるだろ?」
「へぇ、さすがトモリですね。いつも通り綺麗にまとまってる……」
紗貴様は興味ありげといった表情で眺めていますが、その実、彼の賢すぎる脳で灯里様のスケジュールを隅から隅まで記憶しているのだろうと予測できてます。……はぁぁぁぁ……!! 美味しい!
……て、あれ、あ、写真!? 写真ですね!? ちょっとお待ちを!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます