第5話 ついに!無限牢獄からの解放
牢屋の中、リーとハワードのやりとり。
「会長、、ふんふん うるさいっすよ」
格子の向こうから少しイラついた感じのリーが訴える。
気にする様子もなくハワードは古武術の型をたしためるように体を動かす。
「ふん、ふん」
「ふん、ふん、ふん」
「ふん、ふん」
「ふん、ふん、ふん」
「会長、それなんなんすか?さっきからもう2〜3時間やってません?鳥類の儀式かなんかですか?」
「ふん、ふん」
「ふん、ふん、ふん」
「ふん、ふん」
「ふん、ふん、ふん」
「会長、それで文字数かせいだり ページの尺伸ばしたりしてません?」
(はい、はい、ごめんなさい 横着しませんちゃんと書きますから最後までよんでください)
by作者
(リー君はたまに神なのかってくらい作者の意図を暴露しちゃう困った子ですね)
(そろそろハワードの格闘無双いっちゃうよ!)
ノリノリなのは作者だけでモチベーションは新しい物語に向かうガソリンなのです。
そんなやり取りをもう8時間くらいやって尺を伸ばしていた所、、
(尺とかいわないのw)
鉄格子向こうの扉が開きイカツイ警備兵が顔を出す。
「ハワード釈放だ!おめでとう」
(イカツイ警備兵の名前は、、覚えとらん)
「会長ようやく外にでれやすね!」
警備兵のイカツイオッサンとリーに祝福される。
(長かった、、もう5話だよ、、格闘無双するはずが牢獄無双展開にワシ泣きそう)
地に手を付きハワードが崩れ落ちる。
(悪のカリスマと呼ばれたワシ、餓狼とか龍虎とかKOFですら牢獄経験なんてなかった、だって強かったし)
内心そんな事を考えながらも、、
「世話になったな」
(限りなく短い言葉で頑張ってキャラを保った)
今直ぐに泣きだしそうなしわくちゃのクチバシを噛み締め凄く変な顔をしている事実を本人は知らない。
〜ここに来て、この物語の取り扱い説明〜
これからハワードはキースと出会い様々な困難な場面に直面します。
ハワードはキースから、キースはハワードからの互いに「なんの意味があるんだろう」と
疑問に思うような展開があるかもしれません。
しかし、違う世界に生まれ育った経験というものは互いに成長する種が芽吹き、それは時としてチートをも超えるやもしれません。
彼らの身に大きな変化が訪れるでしょう。
所、男爵屋敷
朝早くキースは屋敷の掃除をこなしていたところ、都合よく祖父に呼び止められた。
(なんで僕がアレを呼びに行かなくちゃダメなんだ。)
(アレは僕が手懐けれるようなものではなし)
(アレは僕をエサとしか見ていないし)
(なんか偉そうだし、、)
僕はアレが正直苦手なのだ。
しかしこの男爵家で生活するのは祖父と僕の2人しか居ない。
1階には領主の仕事部屋、リビング、キッチン、洗濯室、応接間。2階は5部屋程の生活スペース。
祖父には男爵家での務めがあるので、これらの管理維持はキースが務めている。
料理、洗濯等も10歳のキースがこなしているという現代社会では考えられない。
客間の扉を叩く。
「ハワード 起きてる?」
エプロン姿のキースは客室の扉を開ける。
「ふん、ふん」
ハワードはトレーニング中の様だ。
「キースか入れ!」
「ハワード、当主が呼んでるから一緒に来て」
廊下から客間の扉から覗き込むように呼びかける。
「ああっ 行こう!」
短い言葉頷き、体の汗を拭う。
(キースか、、あのクラウザーの孫)
身支度を整えながら思考する。
(この世界には魔法というものがあると教えてくれた。クックッ、、)
ハワードは笑みを浮かべる。
(ワシはこの魔法というものに可能性を感じておる)
少し前、
ここは、あまりの田舎だ!
黄金色に広がる小麦の大地、山小屋かと思うほど粗末な家、警備詰所から領主屋敷に向かうガタガタと揺れる馬車の中、小窓から見える景色を眺めるハワード。
その中一際目立つ土壁屋敷が遠くに見える、アレが領主屋敷なのだろう。
「バシッ」微かに聞こえる。
領主屋敷の庭で大樹が揺れている、、
「パシッ!」その音が屋敷に近づくにつれ大きくハワードの耳に届く。
「バシッ」その音の発生源となる金髪男児の姿が目に入った。
キースは大樹に向かい魔法の日課をこなす。
「風よ、球体となり、敵を撃て、
【ウィンドボール】」
キースはワンドを振る。
「バシッ」
風の球体は、大樹に被弾する。
大樹は揺れ木葉を散らす。
「アレはなんじゃクラウザー?」
「我が孫キースの事か?」
「ほうアレがうぬの孫なのか?いやワシがきいておるのは何やら魔術を使っておるようじゃが、、」
牢生活から解放された直後、荷馬車で男爵屋敷に到着した直後の事だった。
「ハワードは魔法を見るのは初めてか?」
異世界転生後、即日牢屋送りのハワードが知るはずもない。
ハワードは問う。
「魔法というのは此方では誰でも使えるものなのか?」
「まぁ人間じゃと貴族階級の者ぐらいしか使えぬ、例外的に庶民で使えるものもたまに生まれるがの、何らかの形で貴族社会に関わる事になる感じじゃからのぉ」
「興味があるようじゃな」
「まぁそのあたりはキースに習うと良い、魔法基礎に関してはきっちり理解しておる。あやつも人に、、失礼、誰かに教える事で自身の理解につながるじゃろうて」
屋敷に到着したクラウザーとハワード。
「ハワード君にはしばらくの間、この従属の首飾りをつけてもらう」
クラウザーは 紫色に輝いた首輪をキースに見せる。
ハワードは答えない。
「ぬしはまだ 仮釈放と言ったところじゃ、だが領内の活性化に一役かってくれた功績を考え牢預かりで不自由させてばかりでは申し訳ない。よって客分として扱わせて頂きたいと考えておる」
クラウザーはハワードに向き指を振りながら説明する。
「しかしながら、これに不安を感じておる領民もおるでの、それでこの従属の首飾りが必要となった訳じゃ、王都から取り寄せるのに数日かかってのぉ、牢預かりも長くなってしもぉた、ハワードよ客人に対して済まぬ」
ハワードが口を開く、
「仕方あるまいそれでこの身の安全が保証されるというならば従うしかあるまい。」
「そして主従させるのは、この子キースじゃ」
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