第15話 坂城健吾 80歳の自己紹介
注:フィクションですとも
70歳の私が聞く。
「それで、次は誰なんだい?」
そこには3人の人物。
「じゃあ、僕が・・」
小さく手を挙げて、話し始める。
「私は80歳。無職。
あ、学校に行くことになったから学生かな。
なぜこんな姿になったか不思議かい?
60歳の私が言っていた戦争だけどね。
まだ終わっていなかったんだ。
いろいろあって、その争いに息子が巻き込まれた。
だから、戦うしかなくなったんだ。
だからアレを飲んだんだ、仕方なくね。
飲んだのはつい数か月前のことだね。
あ、戦争?
終わらせたよ。
70年以上隠し通していたんだけど、ついに使うしかなかったよ。
”あの力”を。
まぁ、ばれないように使ったから私のことはまだ知られていないようだけどね。
おかげで、今は名前も身分も変えて隠れて暮らしているよ。
以上だね」
そう話した彼は、中学生か高校生くらいの年齢に見える。
だが、ニキビもなければ、服装や身だしなみが清潔でおしゃれである。
だから、10歳の私以外は彼が10代の頃の私ではないと確信していた。
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