第2話

 私、下村冬花は大学二年生。

 隣人である久田暖人さんと同じ大学に通っている。

 彼のことを知ったのは、大学に通うために、アパートを借りようと不動産店に行ったときだ。

 一目惚れだった。

 だから、彼と同じアパートにしようとしたが、両親に止められてしまった。なので、泣く泣く違うアパートにしたが、そのアパートを取り壊すことが決まり、新しいアパートを借りなければならなくなった。

 そこで、彼が借りているアパートを私も借りた。

 そのため、今日、大学の講義がない日と土日を使って引っ越した。

 引っ越した部屋は、彼の隣の部屋。壁が薄いので、隣の部屋の音がよく聞こえる。


 よく聞こえてくるのは私が歌っている曲。流れてくると恥ずかしい気持ちになる。でも、私のファンであるため、少しうれしい。


 家具などを部屋に入れているときは、彼は大学に行っているらしくて、物音は聞こえてこなかった。


 数時間が過ぎ、家具などを部屋に入れ終わり、ご飯をどうしようか考えていると、隣の部屋から物音が聞こえた。

 彼が帰ってきたのだ。

 菓子折りを持って挨拶に行った。

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