第4話
「それじゃお客さん。明日も朝一にここ集合で」
「分かりました」
門番の兵士に通行証をみせ、無事にジャパニカの街に入ることが出来た俺たち。乗組所に馬を置きに行く御者さんと別れ、今日泊まる宿を探しに行く。
ちなみにだが、午前中に出会った闇ギルドの奴は、魔法で出てきた街にぶん投げて置いた。門番の人に分かりやすい位置に着くように魔法で飛ばしたから、多分今頃震えながら門番の人に情報を吐いてるんじゃないかなぁと。
「ここの街の人達、凄い活気があるわね」
ルーナが周りをキョロキョロと見ながら呟く。確かに、道の至る所で、商魂逞しい商人たちが声を大きくし、道歩く人に売りさばこうとしている。
「美味い飯がある所に、人は自然と集まり、金を儲けるために商人たちも自然と集まるわけ……観光は、宿を取ってから充分にできるから、今は宿を取るほうを優先しよう」
「分かったわ。こんなに人が多いと探すのに苦労しそうだものね」
「そう言うと思って、先程食べ物買うついでに聞いてきましたよ」
と、いつの間に両手に食べ物を待っているアリスがやってきていた。
「あ、アリス……いつの間に」
「えへへ……いい匂いだったのでつい……ルーナちゃんとティルファさんの分もありますよ」
と、アリスは俺に串に肉が刺さっているのを渡してくれた。めっちゃ美味そう。
「ありがとうアリス。ところで、これはなんて言う名前なんだ?」
パクっと1つ肉を食べる。うん、食べたことないやつだけど美味いなこれ。
「ヤーキ鳥と言うらしいです。なんでも、この街の二代前の領主さんが開発した食べ物らしくて、歩きながら食べることができるので人気らしいです」
アリス、君は降りてからここに戻ってくるまでの時間でそんなに詳しい情報を調べてきたのか?
「………あら、美味しい。初めて食べるけどいけるわね」
「ありがとうアリス。とりあえず、聞いてきた宿屋にまで案内してくれるか?」
「勿論です!こちらです!」
と、アリスは俺の手を握ってそのまま俺の手を引いて案内を始めた。それを見てルーナもめちゃくちゃ手を繋ぎたそうにしていたが、俺の手は片方塞がっていたので、手を伸ばしたが断念した。
なので、俺は急いでヤーキ鳥をたいらげ、串は魔法で燃やしてから、引っ込めたルーナの手を握った。
「ほら、行くぞルーナ」
「あ……うん!」
と、ルーナは嬉しそうに笑うと指を絡めた。
三人横一列に並んで歩く。何やら周りの男共から視線がものすごいが、全然気にせん。勇者からの視線の方が凄かったし。
「それで、場所はどこにあるんだ?」
「えと、でっかいからすぐにわかると屋台のおじ様は言ってたんですけど………あ、これです!」
と、大通り的なところを歩いて行き、ビシッ!と指を指した先へ目を向けると、そこには六階建て位の大きさの宿があった。
名前は、『水の精霊宿』だ。
「何でも、ここはお忍びで遊びに来る貴族御用達の宿屋らしくて、お金は少し高いけどその分泊まる人も限られているんだって!それに、ご飯も美味しいからオススメ何だって」
へぇ、それは期待が高まるな。
「それじゃ、入りますか」
カラン、コロンとベルが鳴る音が響くと、「はーい!」という元気な声が聞こえた。
「いらっしゃいませ!三名様でよろしいでしょうか?」
カウンターに立っていたのはまだまだ俺達よりも年齢が低そうな少女だった。大体14歳くらいだろうか。
「あぁ、三人で大丈夫だ。一泊する予定だけど部屋はあるか?」
「はい!大丈夫です!お部屋は………二部屋で大丈ーーーー」
「いえ、三人で一部屋で大丈夫よ」
「ぶーーーってえぇ!?」
「ルーナ!?」
ちょ!?この子何言ってんの!?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
すいません、さっき機種変したので、今日は短めです。
そして、作者は気づきました。自分はなんで誤字脱字が多いのか。
それは、作者のスワイプ速度にキーボードがついてきていないからです!
あ、星評価2000超えありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます