応援コメント

5-4 咆哮するもの」への応援コメント

  • 今回もとても興味深く読ませていただきました。

    安息の篝火を作るミレルカさんの「タイムアタック」の様子が特に印象的でした。
    翠玉級という上級の魔法道具である安息の篝火の作製に挑むミレルカさんがとても美しく、そして格好良くて、ひとつひとつの手順が目に浮かぶようでした。

    キャンドルの周りの地面が光ったり、注がれた治癒魔法によってキャンドルの炎の色が変わったりする様子、かき集めた枝に種やハーブを投げ込むことでキャンドルの炎が燃え上がる様子……
    ミレルカさんが恐怖に苛まれながら、それでも必死の思いで作業を完了させる姿……思わず読んでいて手に汗にぎってしまいました。


    ここですてきだな……と思ったのは、安息の篝火が、ミレルカさんの前世で、ゲームという形でこの世界に触れる中で、何度となく作ってきたものだということです。
    作り方を熟知しているからこそ、決して遠くないところから聞こえてくる、ベルムシオンさんとファーヴニルが対峙している音や、それにともなう恐怖を耐えきることができたのではないだろうか……と思いました。

    ミレルカさんの強い心と、前世の記憶が結びついたからこそ、体を動かしながらも自分を叱咤できたのかな、と読んでいて思いました。


    今回の作製が『タイムアタック』であったことで、ミレルカさんの緊張は相当なものだったはずです。
    また、タイムアタックに失敗した場合、危険にさらされるのは自分の命だけでなく、ベルムシオンさんもです。

    ミレルカさんの精神と、前世からの知識と、『ミレルカ』としての人生で培った技術と……例えばそのどれかが欠けていたとして、最終的に安息の篝火を作ることはできたでしょうが、タイムアタックは失敗していただろうなと思うのです。

    ミレルカさんがこの、後のない状況で作製を成功させることができたのは、ミレルカさんがミレルカさんだから……他の誰でもない、前世を持ち、この世界で懸命に生きてきたミレルカさんだからこそなんだな、と思えて、ほんとうに感動しました。


    次回はこの完成した安息の篝火の効果が見られるのでしょうか。
    読ませていただくときがとても楽しみです。

    ありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
    また、お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。

    調合、もとい錬金術を使うシーンは、戦えないミレルカにとって見せ場になるシーンだと考えています。
    特にここはミレルカというキャラクターにとって、一番の見せ場になるだろうと思って気合を入れて描写していたので、とても嬉しく思いながら感想を読ませていただきました。
    本当にありがとうございます。

    また次回も、お時間に余裕があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。