応援コメント

5-1 咆哮するもの」への応援コメント


  • 今回から読ませていただく第5章、その1話目。とても楽しく読ませていただきました。


    少しずつ、少しずつ、セシリアさんに近づいていることを感じさせつつ、同時に、得体の知れなさも増してくるというバランスが、読んでいてほんとうにすばらしいと思いました。
    わからないことが増える一方だと読んでいて頭の中を整理しないといけないし、その逆に、すべてが明らかになっているときっと意外性がなくて……

    セシリアさんがいるであろう方角には、おそらく辻馬車に道場していた商売人もいて、その商売人のものであろうタリスマンにも血痕があって、セシリアさんの持っていた魔除けのお守りは効力を発揮していて……

    魔除けのお守りが効力を発揮したということは、セシリアさんは無事なのだろうかとか、けれど、効力を発揮するようなことがあって、葉やタリスマンに血痕がついているということは『何か』に攻撃されたんだろうことは間違いなさそうだということは推測ができて、でも、その『何か』はわからない、なんの痕跡もないという緊張感の演出がすばらしいと思いました。


    また、ベルムシオンさんのさりげない仕草もほんとうに格好良かったです。
    タリスマンを見て動揺してしまったミレルカさんを支えるところや、ミレルカさんにそのタリスマンを改めて見せる際に、血がついている場所を指で隠すところなど、
    動揺してしまっているミレルカさんはもしかしたら気づかないかもしれないけれど、あくまで自然にミレルカさんを気遣い、サポートするベルムシオンさんの仕草がとてもすてきでした。

    タリスマンを見せつつ、血のことには触れず、淡々と刻みつけられている印について話すところも、実際に印のことに話したかったのはもちろん、血ではなく印に意識を向けさせようというベルムシオンさんの気遣いだったのかな……などと思いました。


    次回もとても楽しみです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    お返事が遅れてしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    この辺りの情報の出し具合は、できればミレルカやベルムシオンと近い視点で楽しんでもらえたらなぁと思いながら調節していたので、それが緊張感の演出に繋がっているのなら嬉しいです。
    ベルムシオンの仕草や様子も、こう、大人故の気遣いなどが見えたらいいなぁと思って描写していたので、注目していただけたのがとても嬉しいです。

    また次回も、お時間に余裕があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそありがとうございました。