応援コメント

3-6 日常に入った亀裂と決意」への応援コメント

  • 今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。


    特に印象的だったのが、ヴェルトールさんとミレルカさんが言い合いをする場面です。


    これまでの話の中で、ヴェルトールさんはミレルカさんのことをほんとうに大切な家族だと思っていることが伝わってきていました。

    『王都周辺で本来そこに生息していない魔獣が発見された』という噂を思い出したミレルカさんが、その噂が真実だったとしたら?……と思ってしまったり、真実だったとして、ベルムシオンさんはその魔獣に襲われたのではないか?……という想像をしてしまったときも、
    悪い想像がさらなる悪い想像を呼んでしまう前に、ヴェルトールさんはミレルカさんを助けてくれました。

    ヴェルトールさんがあのとき、ミレルカさんの頭をやさしく撫でてくれなかったら、ミレルカさんは自らの想像に潰されてしまっていたかもしれない……と、緊張の中で感じたのを今もよく覚えています。

    (また、待機スペースでアリスさんやアリュさんに絵本の読み聞かせをしてあげるところもとても好きな場面です。
    このような、キャラクター個人や、キャラクター同士の関係の理解度(解像度)がぐっと深まるエピソードを見ることができてほんとうに嬉しかったです)

    豊富な経験から生み出される、的確で親愛に満ちた言動や助言。
    これまでも、ヴェルトールさんはミレルカさん達、大切な家族をその広い視野と確かな実力で守ってくれていたのだろうなと思えました。


    ヴェルトールさんの家族への思いが感じられるエピソードがこれまでに丁寧に重ねられてきたからこそ、今回読ませていただいた3-6で、ヴェルトールさんが、ミレルカさんが一人でセシリアさんを探しに出ていこうとするのを、言葉を荒げてまでも止めさせようとする理由が、しっかりと感じられたのでした。

    読者として、ミレルカさんがセシリアさんを探しに行きたい気持ちもよくわかるのですが、それと同じくらい、ヴェルトールさんがミレルカさんを行かせたくない気持ちもわかるという……
    読んでいて、主人公であるミレルカさんに感情移入するだけでなく、他の登場人物も好きにさせてくれる、感情移入させてくれるほんとうにすてきなお話でした。



    次回もとても楽しみです。
    読ませてくださってありがとうございました。

    作者からの返信

    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    ミレルカは大人びた振る舞いをすることが多いですが、年齢的にはまだ幼い子供です。
    なので、子供が一人で危険な場所に行こうとしていたら確実に止められるよなというのは執筆中ずっと思っていて、ここのシーンと展開は必ず入れようと思っていました。
    ここでミレルカとヴェルトールの家族としての関係ももう少し描写できたらなとも思っていたので、bisnonさんの感想がとても嬉しかったです。

    また次回も、お時間に余裕があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、ありがとうございました。