第7話 マッドに説明

「実はノーブさんを殺した時にジョブとスキルに目覚めました。」

俺はマッドさんとリリーさんに正直に話す事にした。

「ほう、どんなジョブとスキルだ?」

「それが聞いたこともなくて、ジョブ、スキルともにソウルイーターと言う名前何ですが。」

「俺も知らんな。どんな効果があるんだ?」

「ジョブの方はよくわからないのですが、スキルはたぶん死人からスキルをもらえるみたいです。もちろん確証はないんですが・・・」

「スキルがもらえる?どういう事だ?」

「スキルから声が聞こえたんですが、魂を吸収するか問われてYESと答えると大量のスキルが手に入りました。」

「なに!」

「しかも、ユニークスキルも入手しました。」

「それは・・・凄いな。」

「しかし、まだなにも検証してないのでリスクがあるかどうかもわからないのです。しばらくは探索に行かずに検証しようと思います。」

「それがいい、そうだギルドの訓練場を使うか?あまり使用する奴がいないからな、好きに使ってかまわないぞ。」

「いいんですか?それなら言葉に甘えさしてもらいます。」

「なに、リリーの目の届く所に居た方がリリーも安心するだろ?」

「お父さん!」

「ははは、入手したスキルの事は詳しく聞かんが気を付けろよ。何人かの冒険者がお前を逆恨みしてると情報も来ている。」

「なぜ?」

「お前だけが助かったのが許せないんだろう。」

「そんな理不尽な・・・俺が捕まった時にはノーブさん以外に生きてる人はいなかったのに。」

「それでもだよ、お前が見捨てたと思ってるらしい。」

「そいつらも1度キングベアーに捕まればいいんだ、どれだけ恐ろしかったか・・・」

「まあ、俺の方で対応はするが、アベルも気を付けろよ。」

「わかりました。」

その日、泊めてもらい。

翌朝、三人でギルドに向かう。

「アベルさんと一緒に出勤出来るなんて。」

リリーは俺と手を繋いで嬉しそうに話してくる。

「リリー、お父さんも一緒なの知ってるかな?」

リリーはマッドさんを無視して。

「アベルさん、二人で何処かにお出掛けしません?仕事はギルドマスターに任せますから。」

「そんなことされたらお父さん泣いちゃうよ。ねえ、聞いてる?」

でも、リリーは無視する。

「そうだ、そうしましょ♪アベルさんあまり遊びに行ったりしないから、たまには遊びに行きません?」

どうやら、リリーさんはマッドさんを無視することにしてるみたいだった。

「リリーさん、なんでマッドさんを無視してるの?」

「マッドさん?誰ですかそれ?娘をからかって遊ぶような親なんて知りません。」

泣きそうな顔のマッドさんが見えた。

「まあまあ、マッドさんが可哀想だからギルドに行こうよ。俺も試したい事があるし。」

「アベルさんが言うなら、でも、お昼は一緒に食べましょう♪」

「そうだね、たぶん訓練場にいると思うから昼休憩になったら声かけてもらえる?」

「はい、黙ってお出掛けしないでくださいね。」

俺とリリーさんは手を繋いでギルドに出勤した。

その後を寂しそうについていくマッドの姿があった。




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