課金の基準

「どうも、浦島太郎です」

「わたくしは講師の亀でございます。知人とソシャゲの話をする際『課金』は荒れやすい話題の1つです」

「今日のテーマは課金か」

「浦島殿はいかがですか?」

「なるべく我慢してるけど、好きな子の新衣装が実装されたらつい……」

「人によって意見は様々でしょうが、ソシャゲ課金自体は、わたくし特に問題だとは思いません。ただ、それが理由で友達と仲違いしたり、自分自身がお金に困るのは問題ですよね」

「理屈の上ではそうなんだけど、実際ハマってると、線引きが難しいんだよなぁ」

「ソシャゲだけでなく、ギャンブル全般に言えることですが、自分で客観的な基準を作るのは如何でしょうか?」

「客観的な基準?」

「はい。たとえば『満足するまで』という基準は大変曖昧です。気分によって大きく変動します」

「まあ、たしかに」

「しかも負け始めると、その『満足』が遠のくので、いつまでもやめられない悪循環に陥るんですよ。ふと気が付けば帰りのフェリー代まで失って帰国便に乗れないという大惨事に……」

「待て、何の話だ?」

「マカオのカジノで大負けした時の話です」

「お前にもそんな悲しい過去が……」

「深く反省してファイナンシャルプランナーの資格を取りました。とにかく、ガチャに挑む際は『10回』『10,000円』『レアカード1枚』など主観に左右されない基準を作るのがよろしいと思います」

「大事だな」

「そして、もっと大事なのは、1度決めた基準は不満足な結果でも必ず守り通すことです。いいですね?」

「わかったよ……(ショボン)」

「ショボくれる必要はありませんぞ! 結婚しても相手が突然夜逃げすることだってある世の中! そう思うとサービス終了しない限り一緒にいてくれる二次元の推しは大事ですとも! 限度を守りつつ積極的に課金しましょう!」

「お前、今回それが言いたかっただけでは」

「以上、亀と浦島の恋愛講座でした(言い逃げ)」

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