お姫様だっこ

「どうも、浦島太郎です」

「わたくしは講師の亀でございます。現実ではあまり見ないけれど、少女漫画で頻出するシチュエーションというものがございます。1つは壁ドン、もう1つはお姫様だっこです」

「女子はやっぱり、みんなお姫様だっこが好きなのか?」

「勝手に決めつけてんじゃねーよカスが」

「何故ガチギレするんだ(汗)」

「失礼いたしました。浦島殿は一切悪くありません。悪いのは筆者です」

「お姫様だっこに何かイヤな思い出でもあるのか?」

「そうなのよぉ、ちょっと聞いてくれるー奥さん?」

「突然始まる井戸端会議」

「昔、数人で家飲みをしておりましたところ、『女子はお姫様だっこが好きなんだろう?』という話が出ました」

「ああ」

「『よし、じゃあやろう!』となりまして、筆者はやめて欲しいと言ったのですが、当時の彼がノリノリでチャレンジしました。ですが、体格がほぼ同じなので、うんともすんとも……」

「少女漫画では軽々とやってるけど、あれ実際、男側はかなり大変そうだもんなぁ」

「筆者いわく『出来ないのはいいんですよ? 私が重いのが悪いんですし? でもそれなら人前で挑戦しないでくれません? この結果がわかってたから、私、全力で拒んだんですけど?』」

「うーん……」

「どっちが悪いでShow!!!」

「ま、まあ彼氏は、良かれと思ってやったんだから、そんなに一方的に責めなくたって……」

「そうやって男どもはその件を笑い、酒を飲んでどんちゃん騒ぎしますが、そもそもホームパーティーの後片付けするの全部私なんだぜ?」

「わかったよ。わかったから、ちょっと落ち着こうな。全身から怨念オーラ出すのはやめよう」

「ともかく、そういうわけなので、女子はみんなお姫様だっこが好きだとは思わないでくださいませ。男だって、彼女にされて嬉しいことは1人1人違うでしょう?」

「了解したよ」

「以上、亀と浦島の恋愛講座でした」

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